看護師の責任が重い15つの理由と辞めたい体験談【看護師は何が大変？看護職の責務は？】

看護師の責任が重いのは『国家資格だから』『命にかかわる仕事だから』と思っていませんか？

看護師の責任が重すぎる理由は、国家資格や医療倫理、保助看法の3つ…以外にも看護師の責任が重い理由は15つもあります。

看護師の責任が重い15つの理由と辞めたい体験談【看護師は何が大変？看護職の責務は？】

国家資格だから
医療倫理の四原則(看護倫理4原則)があるから
保健師助産師看護師法で定められているから
命に関わる仕事だから
多忙するぎるから
チーム医療だから
第一発見者になるから
与薬や点滴管理するから
お看取りと家族対応するから
最終確認者や実施者になるから
アンテナを高くいないといけないから
急変の早期発見や対応を求められるから
1看護師でも病院・病棟全体に影響が出るから
コミュニケーションで患者や家族の行動を左右するから
先輩・お局・プリセプターからのプレッシャーがきついから

先輩からプレッシャーや医師からのパワハラ等もありますよね。

そこでこの記事では次のとおり、責任が重すぎる看護師の背中の荷を少しでも減らせるように対処方法も解説していきます。

何に責任が重いと感じるか分析する
自分で何とかできるものとできないものに分ける
自分でコントロールできるものの解決方法を考えて実践する
責任が重すぎるなら看護師転職サイトを利用して転職する
他職種や珍しい仕事・のんびりできる職場や就職先を探す

管理人ハチ

私自身精神科6年目になる現役看護師なので、患者さんによっては自分の手技ひとつで命を左右するかもしれないと思うと緊張して疲れる事もしばしばあります。

もし、「医療事故を起こしそうで怖い」「アクシデントやインシデントを起こしまくってる」のでナースの責任の重さに押しつぶされそうなら転職しないと危険かもしれません。

なぜなら、今の職場の責任の重さはあなたのリスク許容度を越えてしまっているから。

リスク許容度とは、何か起こったときにあなたがどれくらい耐えられるかを表した言葉。

このリスク許容度が低いなら、無理にプレッシャーのかかる診療科で仕事をし続ける必要はないと思います。

例えば、救急救命、循環器内科、手術室などなどの緊急性が高く自分の手技一つ一つで患者さんの生死を分けるような診療科などはきついかもしれません。

逆にリスク許容度が高いならこのような診療科で仕事をするのはやりがいや勉強しがいがあり楽しいかもしれませんね。

リスク許容度が低いのであれば、慢性期系の病棟や精神科、介護施設などの看護師を目指すのが良いかもしれません。

管理人ハチ

このリスク許容度が高いからいい、低いから悪いという話ではありません。あくまであなたにあった緊張度、仕事のしやすさがあるというだけの話です。

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ここからは看護師の責任が重い理由を紹介していきます。

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看護師の責任が重すぎる時の5つの対処法

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看護師の責任が重い15つの理由と辞めたい体験談【看護師は何が大変？看護職の責務は？】

看護師の責任が重い15つ理由は次のとおり。

国家資格だから
医療倫理の四原則(看護倫理4原則)があるから
保健師助産師看護師法で定められているから
命に関わる仕事だから
多忙するぎるから
チーム医療だから
第一発見者になるから
与薬や点滴管理するから
お看取りと家族対応するから
最終確認者や実施者になるから
アンテナを高くいないといけないから
急変の早期発見や対応を求められるから
1看護師でも病院・病棟全体に影響が出るから
コミュニケーションで患者や家族の行動を左右するから
先輩・お局・プリセプターからのプレッシャーがきついから

国家資格だから看護師の責任が重い理由1

看護師の責任が重い大きな理由の1つが、看護師が国家資格だからです。

国家資格とは、一般に、国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事すると証明されるもの。

特に看護師は業務独占資格であり、医療や看護を専門にできる資格なので余計責任が生じてきます。

業務独占資格とは、有資格者以外が携わることを禁じられている業務を独占的に行うことができる資格のこと。国民の生命、健康、財産などを守ることにつながる業務について、国が責任を持って一定の基準を定め、一定の水準以上の知識・技術を修得していることを国又は都道府県が確認する必要があるもの。
厚生労働省：国家資格について

国家資格であるがゆえに、看護師には患者の命にかかわり、生命を左右する業務あたるため、責任が重くなります。

医療倫理の四原則(看護倫理4原則)があるから看護師の責任が重い理由2

看護師の責任が重い理由の2つ目は、医療倫理の四原則があるから。

医療倫理の四原則は次の4つからなります。

自律性の尊重：患者さんが自律的にものごとを決定し、行動することを尊重し、それを妨げないこと
無危害：患者さんに危害を加えないこと、また危険を予防すること
善行：最善をつくすこと
公正：患者には常に平等・公平に対応すること

倫理原則とは、『生命医学倫理の諸原則』でトム・L・ビーチャムとジェイムズ・F・チルドレスが提唱した「医療倫理の四原則」のこと。
医療をする上で倫理的な問題に直面した時、医療従事者はどのように対処すべきか、その指針となるものとなっています。

これらの医療倫理の四原則に基づいて看護師は看護や医療を提供しています。皆さんが無意識に思っていることが言語化されていて納得感がありますよね。

医療倫理の四原則のように『看護師としてあるべき姿』があるからこそ、自分のケアや処置、看護、言葉かけに責任の重さを感じるわけです。

保健師助産師看護師法で定められているから看護師の責任が重い理由3

看護師の責任が重い3つ目の理由が、保健師助産師看護師法で定められているから。

国家資格だからこそ、法律でどの範囲までが業務範囲なのかを保健師助産師看護師法で定められています。

看護師の業務は保健師助産師看護師法（保助看法）第5条により，「療養上の世話」と「診療の補助」に大別されています。
「療養上の世話」については，医師の指示がない限りは，原則として看護師が独立した業務として行えます。「診療の補助」については，医師の指示を受けることを正当業務の要件としています。
日本医事新報社

保健師助産師看護師法のみでなく、精神保健福祉法やその他の法律も複雑に絡み合ってくるので、この行動や言動が法律違反にはならないか心配になることもあります。

命に関わる仕事だから看護師の責任が重い理由4

国家資格、医療倫理の四原則、法律と来ましたが、看護師の責任が重い理由は「命にかかわる仕事」だから。この言葉1つにすべてが集約されていますよね？

病棟で患者さんに提供する看護や、急変時のアセスメントや判断や対応すべてが患者さんの命を左右する、患者さんの人生を左右すると思うと責任の重さに押しつぶされそうになりますよね。

抗がん剤やカリウムなどなど点滴一つをとっても滴下速度や点滴手技を間違えると患者さんを傷つける恐れがあります。処置や手術などでは器械出しやサポートをするだけですが、自分がモタモタすると患者さんの治療時間が長くなって身体的・精神的な負担になります。

多忙するぎるから看護師の責任が重い理由5

多忙すぎることも看護師の責任が重く感じる理由の1つです。

日勤、夜勤、遅番といろんな勤務体制がありますが、どの勤務体制でも看護師は忙しいですよね？

離床センサーに追われている
処置や点滴管理で時間に追われる
手術や検査出しで時間に追われる
実務が多く記録をする時間がない
カンファレンスや会議、委員会活動が時間外にある

すべての受持ち患者の処置や対応をやらないといけないので、時間がない。
またひとつひとつの対応を丁寧にしたいと思ってもできない。
こんな中でミスや患者さんからクレームを言われると本当にしんどいですよね。

チーム医療だから看護師の責任が重い理由6

看護師は看護師だけで仕事をしているわけではなく、チーム医療で動いています。そのためチームでの情報共有や仕事もあり責任が掛かってきます。

チームのメンバーとしては次のような多職種(他職種)がいます。

医師
理学療法士
作業療法士
臨床検査技師
管理栄養士
ソーシャルワーカー
臨床心理士

管理人ハチ

これらの職種以外にもたくさんの他職種と関わり、患者さんの治療計画や退院後支援計画を立案します。

たくさんの職種が関わっているからこそ、患者さんへのムンテラや家族は知っているけど本人には言って伝えてはいけないなど重要なことも。

看護師1人の意見がチーム全体の意見のように聞こえる時もあるため、患者さんや家族に伝える時には細心の注意が必要なのも、責任の重さを感じさせます。

第一発見者になるから看護師の責任が重い理由7

一般科にしろ、精神科にしろ、患者さんの急変を発見するのも、患者さんの自殺企図行為を発見するのも看護師が第一発見者になることが多いです。

心電図モニター上での異常所見、血液データ上で疑われる状態、視診・打診・触診などの基本的な情報収集で予測される状態なども看護師が異変に最初に気付く事も多いので、その時の初動や判断、医師へ伝えるタイミングなども重要になりますよね。

管理人ハチ

精神科では、鬱症状の患者さんが居室やトイレなどで縊首行為や自傷行為をした時に初めに対応するのが看護師なので、自殺企図や自傷行為が予測される患者さんは常にマークしているような状態です。

第一発見者になるのがかなり負担に感じているナースも多いように感じます。

与薬や点滴管理するから看護師の責任が重い理由8

お薬の取り扱いや点滴の取り扱いに責任の重さや怖さを感じる看護師は多い。

特にお薬の与薬時に患者間違えをしてしまう。与薬の量を間違えてしまう、与薬時間を間違えてしまうなどのアクシデントやインシデントは日々ありますよね？

また点滴管理では、滴下速度を間違えると患者の命を左右する点滴、血管内にしっかりと挿入されていないと激しい痛みを伴う点滴などもあり、看護師の手技ひとつひとつが患者さんの体調に影響することも。

管理人ハチ

精神科では水中毒の患者さんが大量に水分をとってしまい電解質異常を起こしてしまった際にはナトリウムやカリウムなどの点滴をすることが多いのですが、患者さんが勝手に点滴の滴下速度をかえることもしばしば。滴下速度を変えられて心臓が止まらないか、こっちもひやひやして対応しています。

お看取りと家族対応するから看護師の責任が重い理由9

患者さんのお看取りや家族対応に負担を感じる看護師も多いです。

終末期のケアをする慢性期病棟や変化の多い急性期病棟ではお看取りする機会も多いのでそのたびに緊張するナースも少なくないですよね。

管理人ハチ

グリーフケアは看護学校で習うものの、臨床に出て実際に役立つグリーフケアってなかなか見つけられません。家族の話を聞いたり、一緒に悲しんだりするしかできないのが未だにもどかしくもあり、ここでの対応で家族の今後を左右するかもしれないと思うと対応の責任の重要さが重荷になりますよね。

患者さんが亡くなる姿は何度見ても慣れないものですよね。

最終確認者や実施者になるから看護師の責任が重い理由10

看護師は最終確認者や実施者になるので責任が重く感じやすいです。
具体的には次のとおり。

急変時のアドレナリン投与
点滴をダブルチェックし患者に与薬する
薬剤課から上がってきた薬を患者へ与薬する

これらの他にも看護師が最後に確認したり、実施したりすることが多いですよね？

怪しむ人

看護師はそういう仕事じゃないか！

と言われればそこまでなのですが、やはり一番最後にチェックするのが看護師なので、アクシデントやインシデントなどで、看護師に焦点が当たるので・・・なんとも言えない気持ちになりますよね。

アンテナを高くいないといけないから看護師の責任が重い理由11

看護師は最新の医療や処置、治療等にアンテナを高くしなくてはいけません。

また病棟で勤務している時には、患者さんの情報収集をして、急変のリスクがある患者さんをなんとなくでも頭に入れて、勤務中の患者さんに異変がないか、調子はどうかなどアンテナを高く仕事をしなくてはいけません。

勉強という視点でも、仕事中の視点でもアンテナを高くいないといけないのはけっこうしんどいですよね。

管理人ハチ

先輩やお局ナースからも「あなた勉強してるの？」「ちゃんと前残業して情報収集しなきゃだめよ！」といった視線や態度を取られることもしばしばありますよね。

アンテナを低くしていて、急変に気付けなかった、古い手技でケアをしてしまったということになれば看護師が責められるのは・・・当たり前というのが悲しい。

急変の早期発見や早期対応を求められるから看護師の責任が重い理由12

急変時は言うまでもなく、荷物交換や買い物依頼、ナースコールの対応など細々とした対応すら早く対応するように求められるのはつらいところ。

多重課題状態で仕事をしているにもかかわらずどんどんタスクが増えて行き、何からやればいいのか優先順位をつけられず残業になる・・・。そして上手く仕事ができないことへ自信を失くしていく・・・こういう経験ってよくありませんか？

正直、書類や事務的な仕事は看護師じゃなくてもできるから誰かに押しつけたいっていうのが本音ですが、そんな責任転嫁するようなことはできないですよね汗

1看護師でも病院・病棟全体に影響が出るから看護師の責任が重い理由13

看護師の責任が重いと感じるのは1人の看護師でも病棟や病院全体への影響があること。
チーム医療の部分とも重なるのですが、あなた一人の行動や言動で「ここの看護師は失礼な言い方をする」「この病院は態度がデカイ」「雑に扱われた」といった評価になることも。

基本的に丁寧な対応をしていても、人手不足や忙しさで余裕がなく雑に対応しがちでは？

管理人ハチ

一般科や精神科などの環境や雰囲気によっても違いますが、私も忙殺されて患者対応や家族対応を丁寧にできない時があります。

1つの対応や1つの場面、ミスを切りとって言われがちですが、実際1人の看護師がその病院の顔というのはよくあることですね。

コミュニケーションで患者や家族の行動を左右するから看護師の責任が重い理由14

看護師のコミュニケーションや言動で患者さんや家族の行動を左右するので責任を強く感じます。

言葉を選び、今後の治療を十分に説明していても、患者さんや家族からクレームが入ることも。
下手な説明をすると違った理解をしてしまうこともありますよね。

患者さんや家族によっては自分の都合がいいところだけを切り取って、都合の良い理解をすることも。

管理人ハチ

言葉を選んで丁寧に説明したつもりでも、違った理解をされるので困りますが、僕の言葉足らずだけなのでしょうね汗

先輩・お局・プリセプター・上司からのプレッシャーがきついから看護師の責任が重い理由15

先輩看護師やお局、プリセプター、上司(看護師長や副看護師長)などからプレッシャーがきついのも、看護師の責任が重いと感じる理由の1つです。

新卒看護師の頃には、先輩看護師やプリセプターがギラギラと目を光らせていて仕事がしにくかった人も多いのでは？

管理人ハチ

僕も新人看護師の時に、病棟のお局看護師のような30代のナースに目を付けられていて、プレッシャーが半端なかったですね汗
あの時は患者さんをどうこうするとかの責任の重さではなく、お局に何か言われるのではないかといった不安の方が強かった気がします。

看護師の責任が重すぎる時の5つの対処法

看護師の責任が重すぎる時の5つの対処法は次のとおり。

何に責任が重いと感じるか分析する
自分で何とかできるものとできないものに分ける
自分でコントロールできるものの解決方法を考えて実践する
責任が重すぎるなら看護師転職サイトを利用して転職する
他職種や珍しい仕事・のんびりできる職場や就職先を探す

何に責任が重いと感じるか分析する看護師の責任が重すぎる時の対処法1

看護師の責任が重すぎる時の対処法1つ目は、何に責任が重いと感じるか分析すること。

あなたは何に責任の重さを感じていますか？

看護師が責任を感じる理由は先程も伝えたとおり。

国家資格だから
医療倫理の四原則(看護倫理4原則)があるから
保健師助産師看護師法で定められているから
命に関わる仕事だから
多忙するぎるから
チーム医療だから
第一発見者になるから
与薬や点滴管理するから
お看取りと家族対応するから
最終確認者や実施者になるから
アンテナを高くいないといけないから
急変の早期発見や対応を求められるから
1看護師でも病院・病棟全体に影響が出るから
コミュニケーションで患者や家族の行動を左右するから
先輩・お局・プリセプターからのプレッシャーがきついから

これらの何に負担を感じているのか、どのようなところが嫌なのかを分析してみましょう。
例えば次のとおり挙げられたとします。

命に関わる仕事だから
先輩やお局がしんどいから
アンテナを高くいないといけないから

これらについて何故不安に感じるのか考えてみましょう。

命に関わる仕事だから→医療・処置・看護などで常に緊張を強いられる・周りも失敗できない重圧で日々消耗している
先輩やお局がしんどいから→先輩やお局がギラギラと目を光らせて自分の手技やケア、処置を確認してきてプレッシャーが半端ない。見られていると思うと緊張してうまく仕事ができない。
アンテナを高くいないといけないから→医療や看護の知識を常にアップグレードしなくてはいけないので患者さんに伝えるときや先輩に聞かれた時にプレッシャーを感じる

このように一つ一つを見つめ直すと何が責任を感じるのか、プレッシャーを感じるのかがわかってくるはずです。