厚生労働のホームページや検疫官(看護師)のパンフレットの内容3万字以上、掲示板やTwitter、Youtubeなどで集められる検疫官の情報を集めてまとめた結果をこの記事で報告します。
検疫官看護師とは、海外から日本に入国する全ての来航者に対して健康状態をチェックし、海外から検疫感染症を持ち込ませない水際対策をするのが主な仕事。
検疫官看護師の仕事内容は検疫業務、衛生業務、健康相談業務、予防接種業務などに分けられます。
具体的な仕事内容は次のとおり。
- サーモグラフィーを用いた発熱スクリーニング
- 体調不安のある入国者への問診
- 検査の検体採取補助と運搬
- 空港や港周辺のねずみや蚊の調査
- 船舶や航空機の衛生管理状態の確認
- 国際航行に必要な証明書を発行
- 渡航者の渡航先の感染症状や注意点の電話相談
- 渡航前の黄熱などの予防接種
検疫官(看護師)の初任給や賞与(ボーナス)、年収は次のとおり。
- 初任給(給料):219,300円(約22万円)~
- 賞与(ボーナス):962,727円(約96万円)=219,300円×約4.39か月分(令和3年度の支給予定額)
- 年収:約360万円
検疫官(看護師)になるには、次のような転職活動をする必要があります。
- 厚生労働省のホームページの検疫官採用ページの応募方法を確認する
- 応募書類を用意しレポートを作成し提出する(2022年6月現在のテーマは「感染症と水際対策について」)
- 書類選考後に面接試験を行う
- 合否発表を受けて検疫官として入職する
検疫官は国家公務員となるため次のような応募条件があります。
- 日本国籍
- 看護師免許
- 3年以上の臨床経験
- 普通自動車免許
今回は検疫官の仕事内容から給料、転職方法までを徹底解説します。
またこの記事では医師や動物検疫官などと差別化をするためにあえて検疫官(看護師)のことを『検疫官看護師』と書かせていただいています。
\完全無料/
/業界トップクラスの求人数\
病棟看護師から検疫官へ転職する方法
病棟看護師から検疫官へ転職する方法は次のとおり。
- 厚生労働省のホームページの検疫官採用ページの応募方法を確認する
- 応募書類を用意しレポートを作成し提出する(2022年6月現在のテーマは「感染症と水際対策について」)
- 書類選考後に面接試験を行う
- 合否発表を受けて検疫官として採用される
- 配属先検疫所決定後、検疫官への転職完了
また厚生労働省の検疫官採用ページの応募条件は次のとおり。
- 日本国籍
- 看護師免許
- 3年以上の臨床経験
- 普通自動車免許
この条件を満たしていないとそもそも応募自体ができません。
ここからは病棟看護師から検疫官へ転職の流れを順番に確認してきます。
厚生労働省のホームページの検疫官採用ページの応募方法を確認する病棟看護師から検疫官へ転職する方法1
厚生労働省のホームページの検疫官採用ページの応募方法を確認してみましょう。
このサイトの情報はあくまで個人のブログの情報なので基本的に厚生労働省の公式情報を確認するのが良いです。
まず応募条件は先に確認したとおり。
- 日本国籍
- 看護師免許
- 3年以上の臨床経験
- 普通自動車免許
また応募書類は次のとおり。
応募方法
厚生労働省
以下(1)~(3)の書類を提出先まで郵送してください。
(1)履歴書(写真貼付) 1通 ※連絡可能なメールアドレスを記載してください(パソコンのアドレス、お持ちでない方は携帯でも可)。
(2)看護師免許証(写) 1通
(3)「感染症と水際対策について」
横書き1,200字程度(手書き、ワープロ打ちいずれも可)
表題、氏名を最初に記載
応募書類を用意しレポートを作成し提出する(2022年6月現在のテーマは「感染症と水際対策について」)病棟看護師から検疫官へ転職する方法2
応募書類は淡々と揃えるだけなのですが、重要になるのでレポート提出です。
2022年6月現在のテーマは『感染症と水際対策について』というざっくりとしたテーマ。
またレポートを感想文として提出すると書類審査で落とされる可能性が高いです。
あくまで小論文なので、PREP法で論理的な内容を書いて提出する必要があります。
PREP法とは、結論、理由、具体例、結論の流れで話すプレゼン方法です。
自身の病棟看護師経験などを含めて書けるとより良いです。
書類選考後に面接試験を行う病棟看護師から検疫官へ転職する方法3
応募書類を提出し、締切日を過ぎて数日すると書類か電話で書類選考通過、不合格の通知がきます。
合格通知が来た段階で、面接対策を勧めて行きましょう。
検疫官の面接内容は次のとおり。
- 全国転勤は対応できるか?
- 病棟看護師を辞めた理由は?
- 英語や中国語などは話せるか?
- どうして検疫官になりたいのか?
これらは、ネット上やTwitterなどの情報をまとめているため、信憑性は低いと考え参考程度にして下さい。
レポートは雰囲気で書きました。そしたら2次面接に進みました。
看護師お悩み相談室
転勤は大丈夫ですか。とか外国語は話せますか。とかどうしてなりたいのですか。などの質問でした。
終始和やかな雰囲気でした。持病があることを正直に話したときのリアクションがよくなかったのでそれがおとされた原因じゃないかなと思っています。
合否発表を受けて検疫官として採用される病棟看護師から検疫官へ転職する方法4
合否発表を受けて検疫官として採用されます。
合格時に電話連絡をもらう人、書面のみの人がいるので詳細は不明ですが、書面で採用連絡が来るのが基本でしょう。
配属先検疫所決定後、検疫官への転職完了病棟看護師から検疫官へ転職する方法5
その後、配属先の検疫所が決定しますが、この検疫所がどこになるかは不明です。
ちなみに全国に105か所検疫所関連施設があり、ここから空港勤務や港勤務にもなるので、全国どこに配属されるかは予測不可能です。
全国転勤は織り込み積みで検疫官への転職準備をしましょう。
検疫官看護師の給料は219,300円+経験年数で調整され年収は360万円以上、ボーナス約100万円
検疫官の給料や年収は次のとおり。
- 初任給219,300円+経験年数に応じて調整
- 年収360万円
- ボーナス(賞与)96万円
検疫官の給料は病棟看護師経験が加味した上で給料は219,300円~経験年数に応じて調整されますので、この給料や年収は参考程度に。
上記の計算内容は月給219,300×12ヶ月+219,300×4.39ヶ月=3,594,327円
219,300×12ヶ月=
219,300×4.39ヶ月=962727
検疫官看護師の6つの仕事内容
検疫官看護師の仕事内容はざっくりと6つの業務に分けられます。
- 検疫業務
- 衛生業務
- 健康相談業務
- 予防接種業務
- 出向や他組織との連携業務
- 国指定の待機施設や療養施設業務
これらの業務内容を詳しく知りたい方は、今回は参考にした『厚生労働省検疫所~先輩職員の紹介(看護師)~https://www.mhlw.go.jp/general/saiyo/dl/keneki_181107_01.pdf』『検疫官(看護師)のご案内https://www.mhlw.go.jp/general/saiyo/dl/keneki_150630_01.pdf』を熟読するのをおすすめします。
今回はこれらのパンフレット情報やYoutubeの動画などを参考に各種業務を解説していきます。
検疫業務検疫官看護師の仕事内容①
検疫官看護師の仕事内容1つ目は、検疫業務。
検疫業務とは、日本国外(海外)から来航する航空機や船舶の乗員乗客、荷物などに感染症や病原体がいないかを確認し、国内に感染症の侵入するのが目的の仕事。
一言で検疫業務と言っても、さまざまなものがあり次のようなもの。
- サーモグラフィーを用いた発熱スクリーニングや聞き取り調査
- 健康相談により渡航先や症状、潜伏期間等から検疫感染症等にかかっていないかのアセスメント
- 入国者の滞在歴・健康状態の確認、検査、待機施設への搬送
- 検疫感染症の疑いがあれば直接航空機や船舶、ヨットに乗り込んで確認調査
- クルーズ船や豪華客船の場合には船医やシップナースへの乗員乗客に感染症疑いがいないかの聞き取り調査
- 航空機や船舶、ヨットへの調節調査が難しい場合には、無線での検疫
- 防護服を来て検疫消毒
検疫所の仕事は病棟とは異なり、毎日決まった仕事をすることが多いですが、それでも気を抜くことができない緊張感のある仕事です。
衛生業務検疫官看護師の仕事内容②
検疫官看護師の仕事内容2つ目は、衛生業務。
衛生業務とは、次のような業務があります。
- 航空機や船舶などの日本国外から航行してくる乗り物の衛生管理状態を確認する業務
- 空港や港湾周辺区域をねずみ族・蚊族(検疫感染症等の病原体を媒介する生き物)の生育調査を行う業務
- 航空機や船舶の衛生管理状態を確認する船舶衛生検査では、国際航行に必要な証明書・船舶衛生管理証明書などを発行・交付業務
健康相談業務検疫官看護師の仕事内容③
検疫官看護師の仕事内容3つ目は、健康相談業務。
健康相談業務は病棟での患者さんの相談に乗ることや保健所での健康相談などではなく、海外渡航者への現地での感染症情報や注意すべき場所などを伝える業務です。
- 海外渡航者への健康相談や情報提供
- 現地で注意すべき食品や動物の情報提供
- 渡航先で気をつけるべき感染症や病気の情報提供
予防接種業務検疫官看護師の仕事内容④
検疫官看護師の仕事内容4つ目は、予防接種業務。
検疫所では、渡航前の予防接種を行ったり、必要な予防接種が何か相談したりできます。
検疫所で対応できる予防接種は次のとおり。
予防接種 | 対象 |
---|---|
黄熱 | 感染リスクのある地域に渡航する人 入国に際して証明書の提示を求める国へ渡航する人 |
A型肝炎 | 途上国に長期(1か月以上)滞在する人、特に60歳以下 |
B型肝炎 | 血液や体液に接触する可能性のある人 |
破傷風 | 冒険旅行などでけがをする可能性の高い人 |
狂犬病 | イヌやキツネ、コウモリなどの多い地域へ行く人で、特に近くに医療機関がない地域へ行く人 動物研究者など、動物と直接接触する人 |
ポリオ | 流行地域に渡航する人 |
日本脳炎 | 流行地域に長期滞在する人(主に東南アジアでブタを飼っている農村部) |
麻しん風しん | 海外へ渡航しない人も含めて、すべての人 |
髄膜炎菌 | 流行地域に渡航する人、定期接種実施国へ留学する人 |
主には黄熱予防接種対応で、アフリカや一部の地域では黄熱の予防接種証明書を提出が義務付けられている地域もありますので、事前に予防接種を打った上で渡航が必要になります。
- 予防接種の電話予約対応
- 予防接種の予診や接種介助
- 電話での健康相談や予防接種相談
- 渡航先や期間別での予防接種の情報提供
出向や他組織との連携業務検疫官看護師の仕事内容⑤
検疫官看護師の仕事内容5つ目は、出向や他組織との連携業務。
検疫官看護師の勤務先や出向先は次のとおり。
- 空港検疫所
- 港検疫所
- 厚生労働省
- 国立感染症研究所
検疫所だけの勤務と考えている人も多いですが、実は厚生労働省本省への出向があったり、国立感染症研究所で仕事をしたりすることもあります。
また検疫所勤務でも、新型コロナウイルスやその他の一類感染症に備えて保健所や消防などとの連携も必要になるので、関係者で会議を開き顔の見える関係作りもしています。
日頃からの顔つなぎをしていることもあり、コロナ発生には次のような検疫官の体験談もみられました。
国指定の待機施設や療養施設看護業務検疫官看護師の仕事内容⑥
検疫官看護師の仕事内容6つ目は、国指定の待機施設や療養施設看護業務。
国指定のコロナウイルス検査の待機施設や、新型コロナウイルス療養施設の看護師も担当しています。
待機施設や療養施設での詳しい仕事内容は不明でしたが、おそらくコロナ軽症者療養施設看護師と同様の仕事内容と考えられます。
コロナ軽症者宿泊施設看護師の仕事内容は次のとおり。
- 入所者の健康管理
- お薬の与薬や調整
- 夜勤での健康観察
- オンコールでの対応
- 退去時の清掃・案内
- 入所者予定者の調整
- メンタルヘルス支援
コロナ軽症者宿泊施設看護師に興味のある人は『1ヶ月給料60万円のコロナ軽症者宿泊施設看護師パート&派遣求人の探し方』でまとめているので参考にしてください。
病棟看護師から検疫官へ転職するメリット
病棟看護師から検疫官へ転職するメリットは次のとおり。
- 自分のデスクがある
- 病院経験活かせる
- 決まった業務が多い
- 国家公務員で安定している
- 感染症を水際で防ぎやりがいがある
- 夏季休暇や育児休暇など福利厚生が多い
- 外部機関への出向でスキルやキャリアアップ
自分のデスクがある病棟看護師から検疫官へ転職するメリット①
病棟看護師から検疫官へ転職するメリット1つ目は、自分のデスクがあること。
看護師をしていると、自分のデスクや仕事場がなく、空いているパソコンを探して仕事をするといった感じですよね。
しかも、使おうと思ったら他の人が使っていてパソコンがロックされていることもしばしば。
検疫官は自分のデスクが用意されているので、看護師にとっては『え!?自分の仕事するようのパソコンがあるとか最高かよ!!』となります。
またパソコンも故障がなければずっとあなたが使うものなので、自分が使いやすいようにデスクトップをカスタマイズしたり、お気に入りのマウスパットやデスクアイテムを節度ある範囲で使ったりもできます。
入職当初、自分のデスクがあり、他職種の人と一緒に業務を行うという今までとは全く違う環境に戸惑う面もありましたが、今まで経験したことのないことばかりで楽しさを感じました。
検疫官[看護師]採用案内https://www.mhlw.go.jp/general/saiyo/dl/20220422-01.pdf
病院経験活かせる病棟看護師から検疫官へ転職するメリット②
病棟看護師から検疫官へ転職するメリット2つ目は、病院経験活かせること。
先程話した仕事内容を聞くと次のように感じるかもしれません。
検疫官は看護師経験を活かせます。
なぜなら、サーモグラフィーでの検温などで症状ある渡航者と関わる際には、症状の確認の仕方や、症状から予測される疾病、これからの予測されることをアセスメントなどは看護師経験がもろに活かせるから。
またアセスメントをせずとも、子どもから高齢者までさまざまな年齢層の渡航者と関わるので、その時々対応を変えるのも看護師ならでは臨機応変さといえます。
空港では、外国人の方、乳児から高齢者まで幅広い年齢層の方への対応が必要であり、その中で体調の優れない方への対応、時に救急対応を求められる場面も厚生労働省検疫所~先輩職員の紹介(看護師)~https://www.mhlw.go.jp/general/saiyo/dl/keneki_181107_01.pdf
決まった業務が多い病棟看護師から検疫官へ転職するメリット③
病棟看護師から検疫官へ転職するメリット3つ目は、決まった業務が多いこと。
病棟看護師は毎日のように入院が来たり、受持ち患者がめまぐるしく変わったりするので対応する処置やケアも違いますし、医師によっても治療方法が異なったり、コミュニケーションが異なったりして、毎日違う仕事をしている感じがしますよね。
一方の検疫官は勤務先によってやる業務はほぼ決まっています。
空港勤務ならサーモグラフィーでの検温と体調不良者の検疫業務。
港勤務なら船舶の検疫業務や証明書の発行などの業務。
このようにある程度の業務が決まっており、毎日前残業して情報収集をしたり、イレギュラー業務で残業が多くなったりしにくくなっています。
検疫所での仕事は病院とは全然違います。普段は定型業務が多く何もないことが日常ですが、決して気を抜くことができない緊張感のある仕事です。
厚生労働省検疫所先輩職員の紹介
国家公務員で安定している病棟看護師から検疫官へ転職するメリット④
病棟看護師から検疫官へ転職するメリット4つ目は、国家公務員で安定していること。
私立系やクリニック、施設などの看護師をしていると、経営母体の経営状況によってボーナスの金額が変動します。
また給料の昇給も社長や経営サイドのさじ加減で上下するので不安定。
一方の検疫官は国家公務員のため給料表や昇給などは法律で決まっており、ボーナスも経済状況に合わせて上下はするものの、いきなりボーナスがゼロになりません。
感染症を水際で防ぎやりがいがある病棟看護師から検疫官へ転職するメリット⑤
病棟看護師から検疫官へ転職するメリット5つ目は、感染症を水際で防ぎやりがいがあること。
新型コロナウイルスや新型インフルエンザなどの発生したこともあり、検疫官の需要はどんどん拡大します。
コロナ対策でも実際病棟経験がある看護師がコロナの水際対策のために連携を取り合った体験談も検疫官パンフレットで紹介されています。
新型コロナウイルス感染症拡大にともなう、邦人退避の武漢チャーター便のオペレーションに携わったことです。刻々と状況が変化する中、機内で検疫チームが検疫業務の任務を問題なく遂行できるよう調整を行いました。
厚生労働省検疫所先輩職員の紹介
このように実際になにか有事のときに看護師としての経験や国家公務員としての職務の両側面から対応できるのでやりがいが大きいといえます。
夏季休暇や育児休暇など福利厚生が多い病棟看護師から検疫官へ転職するメリット⑥
病棟看護師から検疫官へ転職するメリット6つ目は、夏季休暇や育児休暇など福利厚生が多いこと。
病棟看護師は有給を取るだけでも看護師長とバトルが繰り広げられますが、検疫官は公務員なので夏季休暇や育児休暇、そのほかの住宅手当などをしっかりと取得できます。
職場では、年次休暇取得をすすめてくれますので、病院勤務の時と比べて休日は充実していると思います。厚生労働省検疫所~先輩職員の紹介(看護師)~https://www.mhlw.go.jp/general/saiyo/dl/keneki_181107_01.pdf
外部機関への出向でスキルやキャリアアップ病棟看護師から検疫官へ転職するメリット⑦
病棟看護師から検疫官へ転職するメリット7つ目は、外部機関への出向でスキルやキャリアアップできること。
外部機関というと具体的には次のような場所。
- 厚生労働省本省
- 国立感染症研究所
検疫官として看護師として外部組織で自分のスキルを活かしたり、キャリアアップしていけるのは楽しそうですよね。
\完全無料/
/業界トップクラスの求人数\
病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット
病棟看護師から検疫官へ転職するデメリットは次のとおり7つあります。
- 副業禁止
- 全国転勤あり
- シフト制で夜勤あり
- その場での治療や処置はできない
- 看護技術や医療処置の技術は低下する
- 書類手続きやハンコをもらう仕事が多い
- 重症度の高い感染症に対応する場合もある
- 厚生労働省や国立感染症研究所などの出向がある
副業禁止病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット①
病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット1つ目は、副業禁止であること。
国家公務員に当たるので法律で副業が禁止されています。
そのため看護師をしつつ、YoutubeやWebライター、ブログなどの副業をしたいと思っている人はできないので注意してください。
もし副業をしたいと考えているのなら検疫官は諦めて、病棟看護師でなおかつ副業OKの求人を探しましょう。
全国転勤あり病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット②
病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット2つ目は、全国転勤があること。
検疫官を始めとする公務員の仕事は数年置きに異動や転勤があります。
検疫官は検疫所があるところなので、全国各地に転勤があるので注意が必要です。
結婚を機に看護師を辞めて、公務員になって安定した仕事をしたいと考えているなら全国転勤あり気で考える必要があります。
ただ検疫官(看護師)については、全国転勤のない任期付職員も募集しているので確認の上で応募を検討しましょう。
シフト制で夜勤あり病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット③
病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット3つ目は、シフト制の勤務で夜勤もある。
厳密にいうと夜勤があるというよりは24時間勤務なので夜勤というより当直勤務になります。
検疫所や港勤務なら平日勤務のところもあります。
しかし、空港勤務になると朝昼晩問わず、航空機が行き来するのでそのたび渡航者の検疫の必要性があります。
24時間勤務仮眠ありもある
勤務地により日勤だけでなく、24時間空港などもありますから夜勤(仮眠ありますが24時間勤務)のあるところもあります。体きついと思います。。。
看護師お悩み相談室http://nayami.tabine.net/ns/1/018426.html
その場での治療や処置はできない病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット④
病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット4つ目は、その場での治療や処置はできないこと。
看護師経験があるため、検疫中になんらかの症状がある渡航者いると何か治療や処置をしてあげたいと感じるものですが、検疫官は現場で処置や治療はできません。
その点、少し歯がゆく感じる場面もあるかもしれません。
ただコロナやその他の感染症待機施設や療養施設勤務の検疫官になると、渡航者と関わる機会があるので、100%処置や治療がないわけではありません。
治療や薬の処方をすることはできませんが、医師とともに、帰国後の医療機関への案内や注意点等のアドバイスを行います。
看護技術や医療処置の技術は低下する病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット⑤
病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット5つ目は、看護技術や医療処置の技術は低下すること。
検疫官の仕事は病棟看護師とは違い、事務作業や検疫作業、衛生作業です。
採血、点滴、注射のような看護技術や医療処置のスキルは低下していきます。
もし看護師としてのキャリアアップを考えているなら検疫官ではなく、認定看護師や専門看護師などのスペシャリストの方面を考えるべきです。
経験年数少なくても通用する...そんな内容の仕事です
なので、もしこの仕事違うかな…と感じ臨床の現場に戻りたいと思った時に
ここでの期間はブランクと感じるのではと思います。。。
看護師お悩み相談室http://nayami.tabine.net/ns/1/018426.html
書類手続きやハンコをもらう仕事が多い病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット⑥
病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット6つ目は、書類手続きやハンコをもらう仕事が多い。
何か書類が回ってきたときも、検疫官として何かをした時の記録での報告、事業を行うときなどもすべて所属している組織長や上司、同僚等のハンコをもわならくてはいけません。
これがかなり大変で煩わしく感じます。
重症度の高い感染症に対応する場合もある病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット⑦
病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット7つ目は、重症度の高い感染症に対応する場合もあること。
アフリカでのエボラ出血熱、中東のMERS(中東呼吸器症候群)の1類感染症や2類感染症などの重症度の高い感染症に対応する場合もあるので、かなり危険がある仕事でもあります。
またコロナで記憶に新しい豪華客船でも検疫官を始めとする多くの行政スタッフがコロナに感染しています。
シップナースと連携して対応しています。ちなみにシップナースの仕事内容や転職方法は『シップナースの求人募集探し方4選と仕事内容【日本観光船・世界一周船・貨物船看護師】』で解説しています。
新興感染症にいち早く対応する検疫官だからこそ、感染症に感染するリスクがあることを認識しておきましょう。
厚生労働省や国立感染症研究所などの出向がある病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット⑧
病棟看護師から検疫官へ転職するデメリット8つ目は、厚生労働省や国立感染症研究所などの出向があること。
全国転勤に引き続き、検疫官は国内の感染症侵入を防ぐ元締めである厚生労働省本省や、感染症の研究機関である国立感染症研究所などにも出向があります。
キャリアアップや新しい分野に飛び込むのが好きな人は面白いかもしれません。
しかし育児中であったり、なるべく同じところにとどまって仕事がしたい人にとってはかなりデメリット。
検疫官看護師の勤務場所・就職先
検疫官看護師の勤務場所は次のとおり。
- 検疫所
- 空港検疫所
- 港検疫所
- 厚生労働省本省
- 国立感染症研究所
検疫所と一言いっても次のとおり全国各地に点在しています。
検疫所電話相談機関一覧https://www.forth.go.jp/useful/vaccination05.htmlによると、厚生労働省組織規則、第二節施設等機関、第一款検疫所、別表第一に規定のとおり、全国に計105ヶ所に設置されています。
- 小樽検疫所
- 千歳空港検疫所支所
- 仙台検疫所
- 仙台空港検疫所支所
- 成田空港検疫所
- 東京検疫所
- 千葉検疫所支所
- 羽田空港検疫所支所
- 川崎検疫所支所
- 横浜検疫所
- 新潟検疫所
- 名古屋検疫所
- 清水検疫所支所
- 四日市検疫所支所
- 中部空港検疫所支所
- 大阪検疫所
- 関西空港検疫所
- 神戸検疫所
- 広島検疫所
- 広島空港検疫所支所
- 福岡検疫所
- 門司検疫所支所
- 長崎検疫所支所
- 鹿児島検疫所支所
- 福岡空港検疫所支所
- 那覇検疫所
- 那覇空港検疫所支所
検疫官看護師に応募資格
検疫官看護師の応募資格は次のとおり。
- 日本国籍を有する方
- 看護師免許を取得している方
- 応募時点で、看護師として3年以上の臨床経験(医療機関勤務)のある方
- 普通自動車免許
看護師経験には准看護師としての経験は含まれません。
また普通自動車免許は業務上、普通自動車を運転する場合があるため必須の資格になっています。
その他応募書類は次のとおり。
- 履歴書(写真貼付)
- 看護師免許証(写)
- レポート(横書き 1,200 字程度)
詳細については厚生労働省のホームページで確認してください。
検疫官看護師に求められる経験やスキル
検疫官看護師に求められるスキルは、英語や語学力です。
なぜなら、検疫官が相手にするのは渡航者で主に英語圏の渡航者や中国人などが多いためです。
具体的には英語か中国語ができれば検疫官の採用に有利になります。
ただ語学力がなくても、採用されている人もたくさんいるうえに、採用されてから語学の勉強をする人もいるのでそこまで必須のスキルではありません。
看護師として備わっている専門的知識、情報収集、分析、判断等の能力を発揮できる職場です。
選考については、必ずしも外国語学力を求めていません。
勤務時に外国人の方とのコミュニケーションが難しい場面に遭遇した場合には、周りの職員らと助け合いながら対応しています。中には、入職後、自主的にスキルを伸ばして業務に活かしている職員もいます。
検疫官看護師の福利厚生制度
検疫官看護師は国家公務員になるので福利厚生制度や手当も豊富です。
- 扶養手当:配偶者月額6,500円、子1人につき10,000円等
- 住居手当:月額最高28,000円
- 通勤手当:最高55,000円
- 期末手当・勤勉手当(ボーナス): 4.39か月分(令和3年度の支給予定額)
- 地域手当:地域によって支給割合が異なる
- 年次休暇:1年間で最大20日間の休暇が取得可能です。(時間単位での取得も可能)また、休暇は最大20日間を次の年へ繰り越すことができます。
- 夏季休暇:7 月から 9 月まで連続する 3 日間の休暇を取得できる。厚生労働省では、年次休暇2日間と続けて連続する 5 日間の休暇取得を推奨しています。
- 育児休業:男性職員の育児休業を取得する割合も増加中。
- 介護休暇
病棟看護師から検疫官への転職後の流れ
検疫官へ転職後には、初任者研修や現場研修を経て検疫官としてスキルアップやキャリアアップをしていきます。
検疫官(看護師)の職種は、4月からの新規採用を募集していません。
つまり検疫官は全員中途採用スタートがほとんど。
入職後は研修や上司・先輩からのサポートにより一から業務を習得できます。また給与についても法律に基づいた上でこれまでの経歴が加味され、一人ひとり決定されます。
検疫官はまず職場内研修で感染予防、防止策、ワクチン、事例検討、防護服着脱訓練などを行い、入省の年数に応じて次のような研修が用意されています。
- 職場内研修(入省直後)
- 初任者研修(入省後~6ヶ月未満)
- 初任者フォローアップ研修(6ヶ月~1年目)
- 検疫官指導者初級研修(入省後3年以上かつ30~40歳代で所属長が適当と認めた者)
- 検疫官指導者中級研修(入省後5 年以上かつ30~40歳代で所属長が適当と認めた者)
- 検疫官指導者上級研修(入省後 7 年以上かつ40歳以上で所属長が適当と認めた者)
検疫官の4つの種類
ひとくちに検疫官といっても看護師だけでなく、その他の職種の検疫官もいて、検疫官には4つの種類がいます。
- 検疫官(看護師):体調不安のある入国者に対して問診、検査の検体採取補助、医療機関への搬送、入国者の健康観察、滞在歴の調査等
- 食品衛生監視員:感染症に関する検体の病原体検査を実施 /輸入食品や輸入動物に関する審査
- 検疫医療専門職:体調不安のある入国者に対して行う検査の検体採取、症状からの医療判断、医療機関や自治体と調整等
- 一般職(事務官) :シフトの作成、給与や福利厚生事務 /入国者の健康観察、滞在歴の調査等
検疫官看護師以外に看護師資格を活かせる他職種
検疫官看護師以外の看護師資格を活かせる他職種は次のとおり。
- 助産師
- 保健師
- 看護教員
- 派遣看護師
- 児童福祉司
- 産業保健師
- 訪問看護師
- 病児保育士
- 学校看護師
- 保育園看護師
- 刑務所看護師
- シップナース
- 機能訓練指導員
- 離島応援ナース
- 介護施設看護師
- 精神福祉相談員
- ケアマネジャー
- カウンセリングナース(心理カウンセラー)
- データマネージャー
- 福祉用具専門相談員
- サービス管理責任者
- アートメイク看護師
- ナースキャスト/テーマパーク看護師
- MR(医療情報担当者)
- 美容クリニック看護師
- バイトやパート看護師
- 学校保健室(養護教諭)
- 重症心身障がい児看護師
- 臨床開発モニター(CRA)
- 治験コーディネーター(CRC)
- 福祉住環境コーディネーター
- コールセンター(健康相談員)
- ツアーナース・イベントナース
- 検診センター看護師(献血ルーム)
- 検疫官(看護師)
- 乳児院・児童養護施設看護師
- デイサービス
検疫官看護師以外の看護師資格を活かしてできる他職種は『1651いいねバズツイの看護師辞めて転職におすすめの他職種37選&違う仕事』を解説します。
検疫官看護師以外の看護師の就職先ランキング
検疫官看護師以外の看護師の就職先ランキングは次のとおり。
- 病棟看護師【就職先:病院】
- 保健師【就職先: 都道府県・市町村】
- クリニック看護師【就職先:クリニック(診療所)】
- 訪問看護師【就職先:訪問看護ステーション】
- 産業保健師(企業看護師) 【就職先: 企業】
- 介護施設看護師【就職先:特別養護老人ホーム】
- 介護施設看護師【就職先:介護老人保健施設】
- 美容看護師【就職先:美容クリニック】
- 保育園看護師【就職先: 保育園や幼稚園】
- 健診看護師【就職先:健診センター、献血ルーム、検診バス】
- 治験コーディネーター(CRC) 【就職先: 製薬会社・CSO企業】
- 検疫官看護師【就職先:老健や特養】
- 離島応援ナース【就職先:へき地や離島の病院】
- ツアーナース【就職先:看護師派遣会社】
- テーマパーク看護師【就職先:遊園地や水族館などのアミューズメントパーク】
- シップナース【就職先:豪華客船運営会社】
- イベントナース【就職先:看護師派遣会社】
- 検疫官看護師【就職先: 検疫所】
- 刑務所看護師【就職先: 刑務所】
- コールセンター看護師【就職先:看護師派遣会社】
- 乳児院・児童養護施設看護師【就職先: 乳児院・児童養護施設】
看護師の資格を活かす就職先ランキングや詳しい仕事内容や給料(年収)、求人の探し方一覧を見たい人は『現役6年目Nsがおすすめ!!看護師に人気の就職先ランキング22選&求人の探し方』で解説しています。