『先輩のシャドーイングばかりで新人看護師向けの振り返りレポート(シート)に毎日書くことがない!!』『毎日仕事終わりに勉強してるけど復習は何をしたらいいの?』と悩みますよね。
私自身、現在は精神科病棟6年目ですが、新人ナースのとき毎日指導係の先輩看護師やお局様相手に『今日の反省は何を話せばいいのかな汗』と焦っていました。自宅に帰ってからも『明日は何か聞かれても直ぐ答えるようにしなきゃ』と意気込みながら復習って何をしたらいいのかと悩んだものです。
そこで今回は、新人看護師が毎日すべき最高の振り返り方法を次のとおり紹介。
- 思い出して振り返る(テスト効果)
- 要約して振り返る(アウトプット)
- 勉強して寝て振り返る(インターリービング睡眠)
- 今日の出来事を別角度から振り返る(リフレーミング)
- 時間を置いて振り返る(バラード=ウィリアムズ現象)
また新人看護師が毎日の振り返りレポート(シート)に書く内容は先輩の次のような意図を元に考えてみましょう。
- 失敗やミスをどのように改善するのか
- 学んだことをどう活かすか
- 今後何を学びたいのか
これらの方法を活かして先輩看護師に一目置かれる看護師を目指しませんか?
先輩から悪く思われないか、仕事のできない看護師って思われないか心配になっていませんか?実はそれって環境の影響が強いかもしれません。
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新人看護師が毎日すべき最高の振り返り方法5選
新人看護師が毎日すべき最高の振り返り方は次のとおり5つあります。
- 思い出して振り返る(テスト効果)
- 要約して振り返る(アウトプット)
- 勉強して寝て振り返る(インターリービング睡眠)
- 今日の出来事を別角度から振り返る(リフレーミング)
- 時間を置いて振り返る(バラード=ウィリアムズ現象)
思い出して振り返る(テスト効果) 新人看護師が毎日すべき最高の振り返り方法1
新人看護師が毎日すべき最高の振り返り方法1つ目は、テスト効果を利用して思い出しながら振り返る方法。
今日した看護技術や症状、副作用などを参考書や技術書で振り返っていませんか?
その方法は実はもったいない!!
なぜなら、参考書や技術書を読むよりも良い振り返り方法があるから。
それがテスト効果を利用した振り返り方法です。
テスト効果(英: Testing effect)は、単に情報を聞いたり書いたりするのに比べ、情報を思い出す(検索する)行為をする結果として記憶が強化されることをいう。この効果は「検索練習(retrieval practice)」や、「テスト強化学習(test-enhanced learning)」ともいわれることがある。
Wikipedia
ただ単に技術書や参考書を広げてノートにつらつらと書いて覚えるよりも、「今日先輩看護師がやっていた看護技術は何か?」「どのような順番でやっていたか?」「物品はどこにあり何が必要だったか?」などを思い出すほうが学習効果は高くなります。
また、このようにその日にやったことを思い出しながら振り返ると、記憶の定着率=忘れにくさにも繋がります。
最近の研究では、このテストが最初の記憶強化だけではなく忘却をスローダウンさせることが発見されている。
Wikipedia
先輩にただついて行くシャドーイングにせず、先輩がやった看護やケア、処置を思い出し追体験して「新人なのに即戦力!?」と思われる看護師を目指しましょう。
要約して振り返る(アウトプット) 新人看護師が毎日すべき最高の振り返り方法2
新人看護師が毎日すべき最高の振り返り方法2つ目は、要約して振り返る方法。
今日の出来事を自分なりに本質部分を抽出して、誰かに伝えるようにまとめる(要約)すると最高の振り返りになります。
学習にはインプットとアウトプットがあります。
インプットとは、知識や情報を脳に入れる作業。
アウトプットは、脳に入れた知識や情報を外部に発信する作業。
精神科医の樺沢紫苑先生のベストセラービジネス書『学びを結果に変えるアウトプット大全』でも語られるとおり、インプットとアウトプットの黄金比率は3:7。
つまり、座学でインプットする以上に、周りの人に今日の出来事や学習内容を伝えるアウトプットの方が大切ということ。
先輩と一緒にケアや処置に入った、先輩から指導されたこと、先輩から細かく教えられたことなどを思い出しつつ、それを誰かに伝えるようにノートにまとめたり、SNSで今日の学びを発信したりするアウトプットを意識すれば振り返りの効果も高まります。
勉強して寝て振り返る(インターリービング睡眠) 新人看護師が毎日すべき最高の振り返り方法3
新人看護師が毎日すべき最高の振り返り方法3つ目は、勉強して寝て振り返る方法。
リヨン大学の研究では、40人の男女を対象にスワヒリ語という言語を記憶してもらう実験を行いました。ただ覚えてもらうのではなく、次の2つのグループに分けました。
- 午前に勉強→午後も勉強し、その後普通に眠るグループ
- 午前に勉強→眠る→その後にもう一度勉強するグループ
つまり、普通に勉強を続けたグループと、勉強と勉強の間に睡眠を入れたグループに分けたわけです。
2つのグループに対して、スワヒリ語の単語テストを行ったところ、勉強と勉強の間に睡眠を入れたグループの方が、普通に勉強を続けたグループより、単語を素早く記憶でき、思い出す能力も高まっています。
勉強と勉強の間にとる睡眠をインターリービング睡眠といいます。
半分ぐらい勉強が終わってから合間に睡眠を挟んで、それからまた残りを勉強する方法。
このインターリービング睡眠を取り入れた学習方法はリヨン大学の実験では約2倍の差が出ています。
いずれにしても寝不足になってまで振り返り学習をするよりかは、中途半端でもいいので勉強をしてから朝起きて、もしくは通勤時間中に昨夜の学習内容を振り返ったほうが学習効果や知識の定着率がよくなるということ。
今日の出来事を別角度から振り返る(リフレーミング) 新人看護師が毎日すべき最高の振り返り方法4
新人看護師が毎日すべき最高の振り返り方法4つ目は、リフレーミングを利用して今日の出来事を別角度から振り返る方法。
看護師をしていると先輩から「●●の疾患の症状は?」と質問されたり、先輩と一緒に処置に入り緊張してしまったり、「1年目の同期の子たちに比べると遅れている」と感じて自信をなくしたりしますよね。
- 病棟での仕事にやりがいを見出せない
- 質問や指導に上手く答えられなかった
- 同期に比べて成長や理解が遅いと悩みを持つ
- 緊張して日々の処置やケアが実践できるか不安
- 今後の行動目標や教育目標でプリセプターを困らせる
こんな出来事や経験を毎日するのが1年目の新人看護師さん。
ネガティブな経験をしたら必ずリフレーミングを利用して別の角度からその経験を振り返りましょう。
リフレーミングとは、物事を別の角度から解釈し直すこと。ただ単に「嫌なことをポジティブ変換する思考テクニック」ではなく、嫌な事も良い事も含めて別の角度から見つめ直し手学びを深める方法です。
リフレーミングという言葉は、「再度(re)」「認識のフレーム(frame)」を通してみること。
- 病棟での仕事にやりがいを見出せない→病棟での仕事は苦手だが患者さんとのコミュニケーションにはやりがいを感じる
- 質問や指導に上手く答えられなかった→初めての事を聞かれると緊張する自分に気付けた
- 同期に比べて成長や理解が遅いと悩みを持つ→入社時の自分に比べると成長はできているはず
これは一例ですが、ネガティブに捉えずに別の角度から見ると学びが必ずあるはずです。
振り返るときくらい、ネガティブに捉えすぎず、成長している実感をもつのも大切。
時間を置いて振り返る(バラード=ウィリアムズ現象) 新人看護師が毎日すべき最高の振り返り方法5
新人看護師が毎日すべき最高の振り返り方法5つ目は、バラード=ウィリアムズ現象を利用して時間を置いて振り返る方法。
実は看護師の振り返りは17時の終業直後に振り返りシートやレポートを書くより、翌日に書いた方が振り返りの効果は高くなります。
バラード=ウィリアムズ現象で、時間を置いて復習すると定着しやすいと言われているからです。
これは1913年にP.B.Ballardによって行われた実験で明らかになっています。
小学生に3~4行の短い詩を覚えてもらう実験を行い、これを次の2つのグループに分けました。
- 教えた後、すぐ復習するグループ
- 教えた次の日に復習するグループ
結果として『教えた次の日に復習するグループ』の方が知識や情報の定着率が良かったという実験結果になっています。
先ほどのインターリービング睡眠と同様ですが、少し時間が経ってから振り返ることで学習効果を引き上げられます。
プリセプターや指導看護師が見るポイント
プリセプターや指導看護師が毎日の振り返りで見るポイントは次のとおり。
- 失敗やミスをどのように改善するのか
- 学んだことをどう活かすか
- 今後何を学びたいのか
これら3つのポイントを意識して書けば、何を書けばいいか迷いません。
失敗やミスをどのように改善するのかプリセプターや指導看護師が見るポイント①
プリセプターや指導看護師が見るポイント1つ目は、失敗やミスをどのように改善するのか。
シャドーイングだけをしているといっても、付添いの看護師さんと一緒に処置をしたり、採血や看護手技を実践したりしますよね。
その際に、小さいミスや先輩看護師に指摘されたことがあるはず。
その指摘された点を元に振り返りを書けばOKです。
先輩看護師は失敗の大小を気にするよりは『失敗やミスをこれからどう活かすか』=修正力を見ています。
いずれにしても、どこを失敗したのか、なぜ失敗したのか、その失敗をどう改善するのか、似たようなケアや処置に入る時どう経験を活かすのか、こういった視点で振り返りを見てきます。
逆に失敗をどう活かすのかがわかるように振り返りをかけていけば「こいつできるな」と思わせれますよ。
学んだことをどう活かすかプリセプターや指導看護師が見るポイント②
プリセプターや指導看護師が見るポイント2つ目は、学んだことをどう活かすか。
シャードイングで付き添うときもあれば、受け持ち看護師を1人~3人ほど持って動く日もあります。
そして、失敗やミスをしなくても、時間配分や管理の仕方、看護技術や手技、準備についてなどなど先輩看護師から指導が入ります。
その指導が入ったこと=学んだことを振り返りに書くのもおすすめ。
指摘された、指導されたことを覚えているのか、学びになっているのかをネチネチと見てくる看護師は多い。
指導されたことを元に振り返りシートに記入されていれば、「指摘したことをしっかりと振り返りに記入できて自分なりに解決方法も書いているなぁ」と思われます。
看護師じゃなくても、自分が指摘した内容を覚えてくれてたら嬉しいですよね。
今後何を学びたいのかプリセプターや指導看護師が見るポイント③
プリセプターや指導看護師が見るポイント3つ目は、今後何を学びたいのか。
失敗やミス、その日に学んだ事と紹介してきましたが、振り返りレポートに今後どんな看護や技術、ケア、処置を学びたいかが書いてないと先輩が困ります。
先輩看護師やプリセプターは毎日勤務せずシフト勤務をしているので、毎日の変化を見れません。
そのため、毎日どんなケアや処置を学んだのか終えていないこともしばしば。
だからこそ、指導係りの看護師は、振り返りのレポートに「どんなケアや処置を学んだのか」、「どのケアのどの部分がまだ自信がないのか」、もしくはその他の処置で早く実践したいことは何かを知りたいものです。
振り返りシート以外に、新人看護師の育成チェックリストなどがある場合には、学んだ技術やケアをチェックしてプリセプターや病棟スタッフに共有しておきましょう。
新人看護師が毎日振り返る5つのメリット
新人看護師が毎日振り返るメリットは次のとおり。
- 周りよりも成長が早くなる
- 間接的に自己PRができる
- 自分の成長が実感しやすくなる
- 次の日の業務計画に反省を反映できる
- できること、できないことが可視化できる
周りよりも成長が早くなるメリット①
新人看護師が振り返りをするメリット1つ目は、周りよりも成長が早くなること。
何かを学ぶ時には誰かに指摘されるのが、一番成長が早くなりますよね。
例えば、1人で数学の勉強をするよりも、自分で問題を解いて誰かに答え合わせと解説をしてもらう方が理解しやすいはず。
それと同じで、新人看護師が1人で自分の看護がどうだったか、ケアや処置は正しく出来ているのかなどを考えるより、先輩看護師に現場で指摘された方が成長しやすい。
また間違った方法をしたときに修正もすぐにできるのはメリット。
誰かに指摘や指導してもらうと思うと、仕事に真摯に向き合えるので周りの看護師よりも成長が早くなれます。
間接的に自己PRができるメリット②
新人看護師が振り返りをするメリット2つ目は、間接的に自己PRができること。
今回振り返りの効果的な方法を紹介しましたが、これらを実践すればどんどん仕事が出来る看護師になっていきます。
また先輩看護師やプリ、指導係の看護師がどんな視点で、どんなポイントで振り返りシートを見ているのかを知っていれば、先輩が気になる点や評価されることをかけるので、間接的に自己PRができます。
なかなか自分から「できる看護師です!」とアピールするのは難しいですよね。
けど振り返りシートやレポートをかえせば、先輩やプリセプターにしっかりと考えて仕事をしていると伝えられますよ。
自分の成長が実感しやすくなるメリット③
新人看護師が振り返りをするメリット3つ目は、自分の成長が実感しやすくなること。
実は仕事の質を上げるのに振り返り(復習)は超効果的です。
今回紹介した5つの学習効果を上げる研究や効果はもちろんのこと、その他の研究でも復習の学習効果が高いとわかっています。
毎日振り返りを考えて提出するのはかなり大変。
でもそれを惰性でするのか、真剣に向き合って自分の学びにするかはあなた次第ですね。
次の日の業務計画に反省を反映できるメリット④
新人看護師が振り返りをするメリット4つ目は、次の日の業務計画に反省を反映できること。
振り返りだけで終わらせるのはもったいない。
次の日の業務計画や1日のスケジュールに、前日の振り返りの内容を反映させられると成長も倍速になります。
また前日や1週間前の振り返りシートと内容が一貫していると先輩看護師やプリセプタ―から『前回の振り返りを反映させているな』と感じてくれます。
また失敗したことやミスしたことを反省した上で、効率の良い方法、失敗やミスをしにくい方法へと変えていけば業務計画も洗練されていきますよね。
できること、できないことが可視化できるメリット⑤
新人看護師が振り返りをするメリット5つ目は、できること、できないことが可視化できること。
自分1人で振り返りや学習をしていても『どこができていて、どこができてないのか』わからないですよね?
先輩やプリセプタ―からのフィードバックがあると、できることとできないことの可視化ができます。
新人看護師が毎日振り返る5つのデメリット
新人看護師が毎日振り返るデメリットは次のとおり。
- 記録と重なり大変
- 同期と比較されやすくなる
- 自分の習熟度と先輩の評価にズレがある
- 毎日同じことの繰り返しで書くことがない
- 同じ業務でも先輩によって指導内容が違う
記録と重なり大変デメリット①
新人看護師が振り返りをするデメリット1つ目は、記録と重なり大変。
振り返りシートの提出は毎日のところ、毎週のところとさまざまですが、いずれにしても患者さんのケアや処置、記録などをしている中、振り返りのシートの記入も必要なので物理的な仕事量が増えて大変です。
同期と比較されやすくなるデメリット②
新人看護師が振り返りをするデメリット2つ目は、同期と比較されやすくなること。
比べたく無くても、振り返りシートを提出していると、周りの同期と比較されていやな気分になります。
自分の習熟度と先輩の評価にズレがあるデメリット③
新人看護師が振り返りをするデメリット3つ目は、自分の習熟度と先輩の評価にズレがあること。
自分ができていると思っていることと、先輩やプリセプタ―ができていると思っていることにギャップがあるのはよくあります。
この辺りは、振り返りシートやプリセプタ―との個別面談などで指摘されるんですけど、「えーーーー自分はできていると思っているのに!!」と憤慨することも。
毎日同じことの繰り返しで書くことがないデメリット④
新人看護師が振り返りをするデメリット4つ目は、毎日同じことの繰り返しで書くことがないこと。
振り返りシートが毎日提出なら本当に書くことがないですよね。昨日からいきなり変わる訳もなく毎日毎日わからないなかでバタバタと一日が終わる感じではないでしょうか。
書くことがなくても、何かしら書かないといけないので、先輩に言われた一言やできなかったこと、言葉に詰まったことなどをメモに書き留めておいてそれを使うのがおすすめです。
同じ業務でも先輩によって指導内容が違うデメリット⑤
新人看護師が振り返りをするデメリット5つ目は、同じ業務でも先輩によって指導内容が違うこと。
1人の先輩の指導と、別の先輩の指導が全然違って「どっちの指導を参考にしたらいいんだよ汗」と困りますよね。
実際、振り返りシートに記載してある内容も1人の先輩は褒めてくれるけいど、別の先輩は酷評が書かれていること。
このあたりで指導をどう仕事に生かしたらいいんだろうと困ることはよくあるかもしれません。