こういった疑問に答えします。
結論をいいますと、精神科看護師は一般科に比べると残業が少なく定時退社できます!ただ、注意が必要なのは一般科と違った大変さ、忙しさがあるということ。
この記事では精神科に転職する方法を踏まえて下の内容を解説。
- 精神科看護師の仕事内容&役割
- 精神科病院の求人選び方
- 精神科看護師のよくある質問と答え
この記事を読めば、あなたの精神科へ偏見や危険といった気持ちが和らいで、一般診療科のしんどい環境だけの選択肢から広い選択肢で転職活動ができるようになりますよ
まずは精神科の仕事内容から紹介していきます。
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精神科看護師の仕事内容&役割
精神科看護師の仕事内容や役割は下のとおり。
- 患者とのコミュニケーション
- 精神症状のアセスメント
- 患者の気持ちの代弁
- 認知行動療法
- 与薬管理
順番に解説します。
参考現役精神科ナースが答える精神科看護師の役割5選【向いているかも徹底解説】
精神科看護師の役割については、私が運営するYoutubeチャンネルの精神科男性看護師ハチブロチャンネルの中で解説しているので是非参考にしてください。
患者とのコミュニケーション
患者のコミュニケーションは精神科看護師の仕事で一番大切。
コミュニケーションは精神科看護師の基本中の基本でもあり、一番むずかしい部分でもあります。
精神科での治療は主に、
- 薬物療法
- 精神療法
- 認知行動療法
- 作業療法
といった治療。
身体疾患と異なり、目に見えて『ここに病変がある!!』というものでありません。
精神症状は、コミュニケーションの中で把握してアセスメントして対応が大切。
患者とのコミュニケーションを通じて、医師や相談員、他職種と連携を取りつつ治療を勧めていきます。
なので、精神科看護師の最大の仕事でもあり、役割でもあります。
精神科以外でもコミュニケーションに困っている方って多いのでは?精神科以外でも応用できるコミュニケーション技法をここだけでこっそり公開してます。下の記事が参考になるのでぜひご覧ください。
-
【必見】精神科看護師5年が使う魔法のコミュニケーション技術『LEAP』を徹底解説
悩む看護師精神科看護師のコミュニケーション技術が気になる人『精神科ってコミュニケーション技術が大切っていうけど『傾聴』『共感』くらいしか学生時代に習わないよね。現場で使うコミュニケーション技術が知りた ...
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精神症状のアセスメント
精神症状のアセスメントは精神科看護師の役割でもあり大切な仕事。
具体的には、
幻聴があるといっても、
- 統合失調症の陽性症状の悪化によるものなのか
- 入院環境によるものなのか
- 電話や面会などが影響しての増悪なのか
- せん妄によるものなのか
- 変薬の影響なのか
といったアセスメントが重要。
一般科でもさまざまな症状やデータからアセスメントが必要ですが、精神科看護師もアセスメントは重要。
特に、精神科だと客観データが少なく患者個々の症状をアセスメントする力が大切になることが多いですね。
患者の気持ちの代弁
患者や家族の代弁者になることも重要な仕事。
いまほど紹介した2つの仕事・役割『コミュニケーション』『アセスメント』を駆使しつつ、患者や家族の代弁者になることが求めれます。
具体的には、
- 患者→家族への『退院への想いや希望を』代弁
- 患者→医師への『症状や副作用を』代弁
といった具合。
認知行動療法
認知行動療法も精神科看護師の仕事として大切。
特に発達障害の患者さんが急増しているので、認知行動療法は常に求められます。
具体的には、
入院中に他患者から少し見られただけで『睨まれた』→『自分のことを敵対してるんだ!』→『あいつは敵』と認識してしまう患者さん。
見られただけであることを患者と確認。また他にも同じような出来事がないかを確認して一つひとつの認識を修正していく。考え方や感じ方を変えれるようにサポートする。
といった感じ。
根気のいることですが、生活の場で本人をよく見ている看護師だからこその仕事ですね。
与薬管理
与薬管理は精神科において大切な役割。
精神症状を改善するのにはお薬の調整が必要になることがほとんど。
とはいえ、病識のない患者は『病気じゃないのになんで薬なんか飲まなきゃいけないんだ!!』と怠薬や拒薬することがほとんど。
与薬管理といっても、
- 内服の確認(内服後に口を開けてもらい薬が残っていないか見る)
- 内服の必要性を説明
- お薬の疾病教育をする
- 家族とともに教育して内服のし忘れがないように調整
上のような与薬管理が必要になってきます。
精神科看護師が向いている人の6つの特徴
精神科看護師に向いている人の特徴は下のとおり。
- プライベートと仕事を両立できる
- 人と話すのが好き
- 相手のペースに合わせれる
- 根気強く心の強さがある
- 精神的に安定している
- 気持ちの切り替えがすぐできる
自分が精神科看護師に向いているのか気になる方は下の記事を参考に。
参考精神科看護師が向いている人の6つの特徴【精神科にいくなら知っておくべきこと】
動画で見たいという人は、私、ハチが運営するYoutubeチャンネル「精神科男性看護師ハチブロチャンネル」で精神科看護師に向いている人の特徴という動画を投稿しているので参考にしてください。
もし、精神科看護師を未経験や新卒で目指すなら志望動機が重要!!精神科看護師へ転職・就職するとき履歴書に書く志望動機の例文や書き方は『精神科看護師の志望動機の書き方や例文まとめ方【内定はぶっちゃけ余裕】』で解説しています。
精神科以外の診療科から精神科看護師を目指すなら現役精神科ナースの感想や実体験が一番参考になります。
美容師から精神科看護師へと転身した異色の経歴を持っているバンブーさんの記事『【実体験】知ってほしい!精神科看護師の7つの真実!』が参考になるのでぜひ一読ください!!
精神科看護師の給料
精神科看護師の給料は平均年収が391万円~491万円、月収24万円~30万円が平均となっています。
この数字は看護のお仕事に公開されている精神科病院4,227件(2021年11月現在)を参考にして算出した数字です。詳しい内容は精神科看護師の平均年収や給料は●●万円!?という動画が参考になります。
私は精神科看護師歴5年ですが現在総支給額32万8,388円、手取り25万5,670円となっています。
地域によって差はありますが参考になる数字かなと思います。
また私のYoutubeチャンネルでは私自身の給料を大公開しているのでぜひ参考にしてください。
精神科看護師への転職をオススメする理由
精神科看護師をオススメする理由は次のとおり。
- 時間に追われない
- コミュニケーションスキルが上がる
- 看護技術だけじゃなく対応力が上がる
- 副業しやすい
時間に追われない
一般科って時間に追われますよね。
オペ出しとか検査出し、入院受けとかとか。
というのも、精神科はオペ出しとかほぼないんで時間に追われません。
時間に追われないことは精神的に楽ですよね。
- オペ前に忘れたことないかと脅迫的になる
- 検査だし、点滴管理で休憩取れない
とかとか。
精神科では休憩もしっかり取れますし、検査もそこまで多くないんでじっくりと患者とコミュニケーションが取れますよ。
実習思い出したらわかると思いますが、まさにあんな感じ。
コミュニケーションスキルが上がる
精神科って看護技術が下手になるって思われがちですけど、看護技術って水物というかやる病棟いけばすぐにカンは戻ります。
それ以上にコミュニケーションスキルが爆上がりすることのが重要。
一般科って患者と話す機会って少なくないですか?
精神科とか常に患者と話すような仕事です。(あ、患者に捕まるとも言える)
具体的には、
- うつの人の希死念慮とか自殺念慮の確認
- 統合失調症の幻聴・幻覚体験の傾聴
- 発達障害の患者の生きにくさを聞く
こういった経験って一般科ではなかなかできないですよね。
自然と、間のとり方とか傾聴の仕方が身についていくんですよね。
看護技術だけじゃなく対応力が上がる
前のところとかぶりますが、対応力も爆上がりします。
なぜなら、予期せぬ出来事が起こりまくるから。
具体的には、
- 幻覚・幻聴に左右されて暴言を言われる
- 不穏状態の患者から殴る、蹴るなどの暴力
- せん妄患者がベッドやトイレに登る
- アルコールや薬物患者が離脱症状でけいれん発作を起こす
などなど。一般科の急変に比べると少し毛色が違うかもしれません。
あと、クレームも多いので、クレーム対応も上手になりますね。
これって意外と仕事以外でも活きてくるんですよね。
外で独り言行って笑ってる人みても動揺しなくなります笑
副業しやすい
「いきなり副業かよ」と思うかもしれませんが、本当に副業がしやすいことは重要。
なぜなら、同期の友人はみな一様に「残業でしんどすぎて帰ってきてもなんもやる気おきん」というから。
一方で精神科に4年間勤めている私はというと、ココ半年くらいは毎日ブログを書きつつ生活をしています。
夜勤でも採血の数は3人4人くらいしかいないので時間に追われることもありませんし、点滴管理や急変なども少ないので体力的にも問題ありません。
参考【2020年】看護師におすすめの副業ブログで稼ぐ方法を徹底解説【在宅でバレない方法も解説】
参考【自由に生きませんか?】元保健師→今看護師がブログを始めた理由と稼げた理由
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精神科へ転職した時の具体的なキャリアプラン
精神科へ転職したら、その後のキャリアってどうなるの?
私や同僚を例に解説しますね。
- パターン①認定看護師や専門看護師などの資格を取る
- パターン②個人のスキルアップして訪問看護に転職
- パターン③副業しつつ脱看護師を狙う
大きく分けるとこんな感じ。
上のとおり、『資格でキャリアアップ型』『個人スキルでのんびり型』『別軸で稼いちゃう型』に分かれます。
パターン①認定看護師や専門看護師などの資格を取る『資格でキャリアアップ型』
これは今の病院の同期や先輩の例。
病院から補助をもらいつつ、学校に通いつつ、精神科看護師の専門看護師(CNS)を取りに行っています。
仕事しつつなので3年間通わなくてはいけませんが、とはいえ、病院を辞めずとも通えるのはいいですよね。
ただ注意点は、転職前に
- 専門看護師や認定看護師の資格取得に積極的な病院か確認
- 通える距離に精神科領域の専門看護師・認定看護師の学校がある
病院によっては、仕事をしつつだとシフトが調整できないと資格の取得に消極的な病院もあります。
また、転職する病院の近く、自分の自宅から通える距離に専門や認定看護師を取れる学校があるかも重要。となりの県からわざわざ通っている人もいるので。
パターン②個人のスキルアップして訪問看護に転職『個人スキルでのんびり型』
個人スキルを伸ばして、のんびり訪問看護をするパターンも多いですね。
実際、私が就職したばかりのタイミングで『訪問看護に転職して週3とかで仕事するわー』といって辞めていった先輩看護師もいました。
精神科の訪問看護だと、業務内容が
- 服薬管理
- 患者の精神状態のアセスメント
と、点滴管理や摘便などといった一般的な訪問看護に比べると毛色が違うので精神科での修行が必要ですね。
精神科領域の訪問看護も意外と需要が高いけど訪看をする人がいないので給料は高めですね。
ちなみに訪問看護に転職を考えているなら、下のサイトがおすすめですね。
パターン③副業しつつ脱看護師を狙う『別軸で稼いちゃう型』
私がブログで副業しつつ脱看護師を狙っています。
私は保健師をしつつ、『公務員って副業できんとかありえんやろ、しかも仕事内容も合わないなぁ』と感じていたので一念発起して看護師に転職しちゃいました。精神科看護しつつ、ブログを立ち上げて1年位で月2万円ほどの収益になったんでこれ続けていけば脱看護師も狙えるかなと。
でも翌々考えると看護師の昇給って5000円前後では?
それを考えると私は4年分の昇給を1年でクリアしたともとれます(*^^*)
私の経歴は少し異常ですけど。精神科看護でスキルをみにつけつつ、それをブログでアウトプットする。
このサイクルはどの分野でも回せますよね。
精神科看護師のメリット・デメリットは?
精神科看護師の最大のメリットは、ラクに看護ができること。
確かに下のようなメリットはあります。
- コミュニケーション能力が上がる
- せん妄の対応がうまくなる
- クレーム対応も上手になる
ただそれは看護師スキル的な意味。
一般科と比較すると精神科看護師のメリットがより浮き彫りになります。
- 時間に追われない
- 男性看護師が多い
- 残業が少ない
点滴や処置で常に『時間に追われている』ということはありませんか?
私も保健師時代に、時間や仕事に追われてプライベートは全くなしという仕事をしていました。でもよくよく考えたら『仕事のために』生きてるんじゃないくて、『生活のために』仕事しているだけ。大切なのは自分の人生を楽しむことだったんですよね。
そこで精神科看護師に来たとこと、時間にも追われないし、男性看護師が多いから女性特有のピリピリ感もない、残業もほぼなしなんです。
控えめに言っても、最&高なんですよね。
ちなみに、精神科看護師に転職するメリットやデメリットは下の記事で詳しく説明しています。
参考精神科看護師に転職するメリットとデメリットを解説【コミュニケーション能力が爆上がりします】
参考【2020年】個人時代だからこそ『精神科看護師に転職』をオススメする理由
デメリットというか使えないと言われる所以は、
- 看護技術・医療行為がほぼないから
- 話を聞くだけだから
- 定時退社するから
ですが、このあたりは下の記事で詳しく触れています。
参考精神科看護師が使えないと言われる理由【必要なスキルは患者に寄り添うこと】
精神科病院の選び方は?【単科病院or総合病院がおすすめ】
精神科看護師に転職するときの病院選びのポイントは下のとおり。
- 精神科単科か総合病院
- スーパー救急でない
- アディクション関係は癖あり
簡単に説明しておきます。
精神科単科か総合病院
精神科看護師になるなら
- 精神科単科の病院→精神科だけの病院
- 総合病院→精神科以外もある大きめの病院
がいいかと。
方向性にもよるんですが、
- 精神科単科→精神科看護師としてスキルアップしたい
- 総合病院→精神科が合わなかったら移動できるようにしときたい
といったイメージ。
基本、精神科単科病院の方がゆっくりとして時間の流れでおすすめ。
ちなみに一般的な病院の選び方は下の記事で解説しています。
参考看護師転職の病院の選び方【結論:長く勤められる病院を選びましょう】
スーパー救急かどうか
スーパー救急とは、簡単にいうと精神症状のある患者の救急受け入れに力を入れている病院ということ。
できればスーパー救急じゃないほうがバリバリの精神症状あり患者に出くわすリスクが減ります。
とはいえ、私が今勤めている病院はスーパー救急の病院。
精神科看護師としてスキルアップしたい、キャリアアップしたいのなら精神科救急に力を入れている病院に行ったほうがスキルは上がりますよ。
アディクション関係向き不向きあり
アディクション関係の患者には、看護師に向き不向きがあります。
陰性感情とか逆転移とかしやすいので、もし、
ただ、アディクション関係は精神科の中でも毛色が違うので勉強にはなります。
参考精神科看護師の志望動機の書き方や例文まとめ方【内定はぶっちゃけ余裕】
精神科看護師の1日のスケジュール
一般科から転職する看護師は精神科の1日のスケジュールが気になりますよね。
精神科看護師の日勤帯での1日のスケジュールは下のようになっています。
- 8:30 ミーティング・申し送り
- 9:00 検温(バイタルチェック)・患者とコミュニケーション
- 12:00 昼食介助・与薬管理・見守り(交代で昼休憩)
- 13:00 患者のケアとアセスメント
- 16:00 記録・申し送り
- 17:00 定時退社
一般病棟とさほど変わりないですが、一般科のように忙しくせかせか処置や検査、オペ出しなどでバタバタする感じでなく、精神科は患者とのコミュニケーションが中心のためのんびりと看護ができます。
精神科の夜勤は穏やかな夜勤が多いです。入院も一般科に比べると少ない印象を受けます。
精神科看護師の準夜勤帯での1日のスケジュールは下のようになっています。
- 16:30 ミーティング・申し送り
- 17:00 便秘状況や入浴状態の確認
- 18:00 食事介助・与薬管理・見守り
- 19:00 隔離保護室の食事介助・食事量の入力
- 20:30 就寝時薬与薬管理
- 21:00 消灯・巡回
- 0:00 拘束患者の尿側・全身状態チェック
- 0:30 申し送り
- 1:00 終業
精神科看護師の深夜勤帯での1日のスケジュールは下のようになっています。
- 0:30 申し送り
- 1:00 巡回・就寝時状況確認
- 5:30 採血
- 6:00 起床・バイタルチェック
- 7:00 朝食・与薬
- 8:00 記録・隔離保護室対応
- 8:30 ミーティング・申し送り
- 9:00 終業
参考精神科看護師の夜勤は大変?仕事内容と体験談【結論:ラク&勉強できて成長します】
精神科へ転職する看護師におすすめの本2選と3つの勉強方法
精神科看護師に始めてなるあなたにおすすめしたい本は下のとおり。
- 援助者必携 はじめての精神科 第3版
- 精神疾患にかかわる人が最初に読む本
精神科看護師が勉強しておくことは下のとおり。
- 本や論文で勉強する
- 先輩や同僚から勉強する
- 病棟の患者さんを通して勉強する
精神科看護に興味がある、今の職場でも精神科の看護技術を磨きたいあなたは『【保存版】精神科看護師歴5年が教える精神科必須の13の勉強法とおすすめ本25選』を参考にして下さい。
参考【保存版】精神科看護師歴5年が教える精神科必須の13の勉強法とおすすめ本25選
-
【保存版】精神科看護師歴5年が教える精神科必須の13の勉強法とおすすめ本25選
悩む看護師精神科看護師ってどんな勉強をしないといけないの?おすすめの勉強方法やおすすめの本を教えて欲しい。 結論、精神科領域はさまざまな勉強が必要です。代表的な病気で5つあり、さらに治療や看護も合わせ ...
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精神科看護師への転職でよくある質問と答え
精神科看護師に転職するとき、よくある質問と答えをまとめて紹介します。
- 給料は高い?危険手当は?
- 男性看護師が多いって本当?
- 大変な業務や対応は何がある?
- 患者対応はストレスにならない?
- 残業は少ないですか?多いですか?
- やりがいってどういうところですか?
- 精神科を辞めたくなるときはないの?
- 精神科の急性期と慢性期で何が違うの?
- スキルアップやキャリアアップはできる?
- 精神科で気をつけるべきことはありますか?
- 専門や大学卒業したばかりの新卒看護師でも精神科はOK?
- 患者さんから暴言や暴力って多いの?女性看護師でも大丈夫?
給料は高いの?危険手当は?
精神科看護師の給料は、一般科看護師の水準とほぼ同じか低いくらいです。
- 給料:25.5~30.9万円
- 年収:407.7~494.5万円
という感想ではないでしょうか?
精神科看護師は給料が安いイメージがありますよね。
給料が高い求人を選びつつ、給料交渉したらある程度の給料は保証されますよ。
詳しい給料や年収は下の記事で解説します。
参考【ウソ注意】精神科看護師の平均年収400~500万円&給料を徹底解説【転職方法で差がでます】
✔危険手当について
危険手当は病院独自で5,000円~1万円程支給してくれます。
引用:ジョブメドレー
精神科の危険手当を詳しく知りたい人は下の記事が参考になります。
参考【高給はウソ】精神科看護師の危険手当は0円です【病院によって手当アリとナシがある】
精神科看護師は基本給や夜勤手当は一般科とほぼ同じで、時間外に当たる残業が少ないので相対的に給料は低い水準に落ち着きます。
また、患者の暴力行為や暴言、危険行為があるため病院独自に危険手当を支給する病院もあります。概ね平均は1万円。多いところで2万円といったところです。
精神科看護師には男性看護師が多いって本当ですか?
精神科では男性看護師が多いのは本当です。
ただ少し語弊があります。
実は精神科でも急性期病棟の方が男性が多い傾向にあります。
その理由は単純で急性期の方が不穏状態の患者や暴れる患者が多いため看護力(物理)が求められるからです。
私は急性期病棟勤務なので看護師24人中10人は男性スタッフなのでほぼ5:5になっています。
逆に慢性期病棟だと20名中6名が男性看護師で男性看護師の年齢層も年配の方が多いです。
なので急性期病棟なら若手の男性看護師が多く、慢性期病棟や回復期病棟、認知症病棟では男性より女性看護師の方が多い傾向にあります。
大変な業務や対応は何がある?
私が精神科看護師を5年してきた経験を基にまとめると下のとおり5つの大変な業務があります。
- 拘束患者の対応
- 不急患者の対応
- 躁状態の患者対応
- せん妄患者の対応
- 苦情やクレーム対応
参考精神科看護師が大変な5つの体験談【精神科転職する方法&志望動機】
また、具体的にどんなことで精神科看護師がしんどくなるかというと下のようなこと。
- 患者との話が上手く切れない
- 小言、愚痴、暴言を言われる
- 隔離や拘束、閉鎖病棟で確認することが多い
精神科看護師がしんどくなった時の対処方法は下の記事にまとめています。
参考精神科看護師の仕事がしんどい時の対処方法【結論:思考&仕事の優先順位を見直す】
患者対応はストレスや怖さは感じないの?
患者対応でストレスを感じたり、怖いと感じないの?
精神科はドラマや映画の影響で捻じ曲げられたイメージを持っている看護師が未だに多いです。実際精神症状で発狂している人や行動予測ができない人は一定数いますが、ほとんどが複数スタッフで対応するのでそこまでストレスを感じたり、怖さを感じることはありません。
強いて言えば、患者対応では無力感を感じることが多く下のようなストレスがあります。
- 精神科領域の看護や知識が不足していると感じる
- 医師と患者の間に入るのが難しい
- 医師と看護師との価値観・意見が食い違う
- 患者の治療に理想と現実のギャップが大きい
- 患者からの暴力のリスクがある
- 患者からの暴言や被害妄想をもたれる
- 患者・家族の架け橋が難しい
このあたりの詳しい内容は下の記事で解説しています。
参考精神科看護師のストレスは『無力感』という話【一般科に比べたらぬるゲー】
参考精神科看護師がイライラする体験談と対処法【結論:完璧な看護を目指すな】
と疑問に思っている人は下の記事が参考になります。
参考精神科看護師が『怖い』と感じないたった一つの理由【情報収集とアセスメントが重要】
残業は少ないですか?多いですか?
精神科の看護師は残業が少ないです。
逆に精神科で残業する理由は下のような理由です。
- 入院対応
- 患者さんの急な不穏
- 患者同士のトラブル仲介
- 隔離・保護室へ入室促し
です。
基本はイレギュラーなことが起こらなければ残業にはならず、定時退社できるのでご安心ください。
やりがいってどういうところですか?
精神科看護の『やりがい&面白さ』は『看護力が治療に直結』することです。
もっというと、あなたの
- 看護観
- 看護力
- アセスメント力
- 知識
がそのまま患者の治療に活かせるということ。
このあたりの詳しい内容は下の記事で解説します。
参考精神科看護の『やりがい&面白さ』は『看護力が治療に直結』するという話
精神科を辞めたくなるときはないの?
精神科看護師も人間なので患者の言動や行動で辞めたくなることはあります。ざっと精神科看護師が辞めたくなる理由は下のように6つにまとめられます。
- 患者の暴力や暴言でしんどくなる
- 隔離や拘束、抑制帯の対応がつらい
- 患者さんのマイナス思考に影響を受ける
- 看護技術が身につかない、もしくは下手になる
- コミュニケーションで記録の業務量が多く疲れる
- 患者との疎通がとれない、慢性期すぎて変化を感じられない
詳しくは下の記事にまとめているのでぜひ御覧ください。
参考【精神科5年が教える】精神科看護師が辞めたい6つの理由【しんどい時の対処方法】
精神科の急性期と慢性期で何が違うの?
精神科の急性期と慢性期では大きく違うのは患者層と身体的・精神的な負担です。
精神科の急性期病棟では患者層が下の様な患者が多いです。
- 幻聴や幻覚といった陽性症状バリバリの統合失調症患者
- 多弁で支離滅裂な言動が見られる躁状態の双極性感情障害患者
- 自殺念慮や希死念慮に支配されてリストカットや首つり痕があるうつ病患者
- 手指振戦が激しく発汗著明で幻覚が見えている急性離脱症状の物質使用障害患者
精神科の急性期病棟では身体的・精神的な負担は下の様なものが多いです。
- 複数スタッフ対応での筋肉注射
- 急性症状が著明な患者さんへの徒手的拘束
- 躁状態、せん妄状態による暴言や暴力のリスク
急性期症状がよくなるのも早いので、自分の看護がそのまま患者の状態に影響を及ぼすし、3ヶ月という長いスパンで関われるので変化もみられます。自分の看護を展開したいあなたは精神科急性期病棟がおすすめです。
精神科の慢性期病棟では患者層が下の様な患者が多いです。
- 陰性症状著明にて現実検討が低い統合失調症患者
- 家族の退院受け入れが上手くいかず社会的な入院となっている患者
- 発達障害をベースとしており退院先のグループホームや就労調整が整っていない患者
精神科の慢性期病棟では身体的・精神的な負担は下の様なものが多いです。
- 慢性期症状による身体的なケア
- 変化がなくやりがいを持てない
- 社会的な入院で調整が難しく感じる
スキルアップやキャリアアップはできる?
精神科看護師のスキルアップやキャリアプランは下のとおり。
- 専門看護師や認定看護師の資格を取る
- 管理職を狙う
- 副業をする
スキルアップや給料の話は下の記事で解説しています。
参考【ウソ注意】精神科看護師の平均年収400~500万円&給料を徹底解説【転職方法で差がでます】
精神科で気をつけるべきことはありますか?
精神科で気をつけるべきことは下の3つです。
- エスケープ
- 離脱けいれん
- 自殺企図・自傷行為
一般病棟のように日勤帯、夜勤帯と点滴時間に追われる、処置に忙殺されることはあまりありませんが、精神科は精神科なりに注意すべきことがエスケープ、離脱けいれん、自殺企図・自傷行為です。
特に夕方~夜勤帯、深夜帯などはスタッフ人数が減り、巡回や見回りが手薄になりやすく、気分変動も起きやすいので自殺企図や自傷行為のリスクが高くなります。
対策とすると、
- 定期的な巡回
- 施錠や動線確認
- 危険物のチェック
- 行動化リスクのアセスメント
私の経験でいくと、どれだけ施錠確認をしていても、個室の窓についているエスケープ防止用の鍵を蹴って壊して脱走したケースがあります。
また、自傷行為で言えば、ボールペンやシャープペンシル、箸で腕を突き刺して自傷行為をした患者さんもいます。
自殺企図では首つり、入浴施設での入水自殺未遂、洗濯機に水を溜めて入水自殺未遂なども見られるため自分の物差しで測らずに「ここは危険かも」「最近、気分があやしいかもしれない」といった肌感覚も重要になります。
危険物チェックは患者さんによってリスクになるものが変わってくるためその都度チームでカンファレンスを開いてもいいでしょう。
危険物の例でいうと下のようなものがあります。
- 箸
- 洗剤
- ハサミ
- ティッシュ
- ペットボトル
箸やハサミは突き刺し、洗剤やハイタ―は飲みこみ、ティッシュも喉への詰め込み、ペットボトルなどのプラスチック類は破損させてリストカットに使われたりします。
専門や大学卒業したばかりの新卒看護師でも精神科はOK?
新卒看護師でも教育制度が整っている病院なら就職してもOKです。
新卒看護師が精神科に就職するとどうしても内科的な視点が抜け落ちてしまうことが指摘されます。
最近で言えば精神疾患を持っており患者さんも高齢化しており、糖尿病や循環器疾患、腎臓病などを持っている人も多いため全身管理ができる看護師が精神科でも求められています。
教育制度や研修制度がしっかり整っており、内科も精神科も両方勉強できる仕組みがある精神科病院はおすすめです。
新卒看護師が精神科に就職する流れは下のとおり。
- 就職する場所を決める(地元、学校の近くの病院など)
- その周辺の精神科病院を探す
- 昨年度の募集時期や募集締め切りの時期を確認する
- 教育体制や研修制度を確認する
- 調べた結果に合わせて時期ごとで応募する
- 面接を受ける(できれば見学もする)
- 内定をもらう
このあたりの詳しい内容は下の記事で説明しています。
参考【学生必見】精神科看護師になるには?【就職方法&役割と向き不向きも解説】
参考新卒で精神科看護師になっていい?【なってOK!一般科に興味あれば一般科が先】
患者さんから暴言や暴力って多いの?女性看護師でも大丈夫?
精神科と聞くと、暴言や暴力をイメージする人が多い、患者さんの行動予測ができず危険で怖いと考えている人も多いのではないでしょうか。
結論、暴言や暴力はあります。
ただ急性期病棟でも入院直後の患者さんが急性期症状として現れることが多いので内服調整や筋肉注射対応で症状が治まるケースがほとんどです。
あとはアルコール使用障害、薬物使用障害の患者さんの急性期離脱症状によるせん妄時には行動予測ができず、結果的に暴力になったり、激しい暴言を言われたりもします。
このように書くと、
精神科看護師は男性が多いといっても、男性看護師と女性看護師の割合は5:5なので女性看護師も多いです。
比較的急性期は男性看護師が多く、慢性期や回復期の病棟に女性看護師が多い印象。
精神科看護をしたいけど、暴言や暴力が怖いし、反社会勢力の人とは関わりたくないというあなたは慢性期や回復期の病棟をおすすめします。
押さえておいて欲しいことは、精神科での暴言や暴力を受けるリスクは、看護師の観察力やアセスメント力で下げられること。
暴言や暴力は精神症状から現れるので前駆症状や前後の言動や行動から予測できます。前日の患者さんの様子はどうであったか、イライラや不安感、不満感、不全感などを情報収集しておき、過去に暴言や暴力の経験があるのか、申し送りで確認しておくと安心です。
また暴言・暴力以外にも精神科勤務しているときついことがあります。
- 妄想の対象になること
- 自分の一言の重みが大きいこと
- 患者の話を聞かなくてはいけないこと
きついことや対処法については下の記事にまとめています。
参考精神科看護師の4つのきついこと【一般科看護師に比べたら時間的に楽です】
精神科看護師になる前に注意すべき3つのこと
精神科看護師になってから
と思わないようにしたいですよね?
一般科から精神科看護師へ転職すると、医療や看護において理想とほど遠いということはたくさんあります。
特に一般科から精神科だとカルチャーショックが大きい。
なぜそうなるのか下のとおりです。
- 職員の数が少ない
- 一般科の患者とは違う
- 医療設備や物品がない
まだあなたは上のことを理解できないからカルチャーショックを受けるんです。
職員の数が少ない【精神科看護師になる前に注意すべきこと①】
精神科病院の看護基準は急性期でも10:1であることが多いです。
これは看護基準でも、精神科病院の配置人数が少ないからです。
急性期病院や総合病院では看護基準を
- 7:1
- 10:1
と配置しているところも多いので少ないですね。
ざっとまとめると精神科の看護基準は下のとおり。
精神科急性期10:1
精神科一般 15:1
療養病棟 30:1
認知症病棟 20:1
またこの看護基準は看護職員のうち正看護師の比率40%を満たせば良い。
つまり、
正看護師の比率40%
看護職員=正看護師2名:准看護師2名:看護補助者1名
というのでもOK。
ということになります。
日によっては毎日看護師が出勤しているわけでもないですし、休みや祝日には正看護師が1人という日あります。
夜勤になると、40人前後の患者を看護師1名と看護補助者1名で見るということも。
そして休憩をとると看護補助者が1人で全患者を見ることになり、なにかおこればすぐに起こされます。
また、正看護師といっても新卒の人が夜勤に入ればそれでも正看護師は1名。新卒が夜勤に入るのが怖いのもこういった理由があります。
一般科の患者とは違う看護や医療【精神科看護師になる前に注意すべきこと②】
精神科看護師の役割は、患者の話を聞く『傾聴』。
傾聴と一口でいっても、
- 統合失調症
- 双極性感情障害
- 物質使用障害
- 発達障害
と相手が違えばコミュニケーションも傾聴のしかたも違います。
コミュニケーションの方法については下の記事が参考になります。
-
【必見】精神科看護師5年が使う魔法のコミュニケーション技術『LEAP』を徹底解説
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看護や医療という切り口とは少し異なりますが、暴力や暴言も日常茶飯事。
暴力も
- 叩く
- はたく
- 引っかき
- 殴り合う
- 掴みかかり
- 胸ぐらをつかむ
- ファイティングポーズ
などさまざまです。
暴力の対象となるのも、男性スタッフに限らず女性スタッフが受けることもありますし、患者同士で殴り合う、いざこざを起こす子もあります。
また、暴力の強さも男性スタッフほどでないにしろ、女性スタッフが引っ掛けれる、腕をはたかれることもよくあります。
こういった暴力は一般科では年1回あるかくらいのことかもしれません。
しかし精神科では日常茶飯事なので、カルチャーショックを受けるでしょう。
医療設備や物品がない【精神科看護師になる前に注意すべきこと③】
医療設備や物品も一般科に比べると心もとないです。
というのも、酸素吸入するための中央配管がない病棟もあります。
私の病棟であれば、中央配管があるのは隔離室1床、一般床4床のみ。
一般科なら肺炎でSpo2が下がったとなればすぐに酸素吸入開始ですが、まず部屋調整からはじめてようやく酸素吸入に至るケースも多いです。
医療物品・医療器具も少ないです。包帯をまこうとしても自殺企図のある患者がいるため包帯自体の使用がカンファレンスしなくてはいけないとか、点滴も自殺の行動化があるかどうかに注意して使用するくらいです。
療養病棟では採血自体が1週間に1回というとこrもありますし、点滴に関してはほとんどしないという病棟もあります。
精神科の看護はコミュニケーションといいますが、医療行為が少なく技術が低くなるのは否めません。
とはいえ、精神科看護はコミュニケーションが中心。医療行為や技術はすくなくなりますが、コミュニケーション能力が上がるのは間違いありません。