新人看護師の頃はどうしてもインシデントを起こしてしまいがち。
インシデントを起こしてしまうとどうしても、下のように考えてしまいませんか?
- もう辞めてしまいたい
- 私、看護師に向いてない
- インシデントを起こしてしまった
上のような経験はあなただけでなく、当サイトの管理人ハチ(@nursehachiblog)も実際に体験してきました。
実際にインシデントから立ち直れなかったり、環境に馴染めなかったり、入職して1年未満の間に辞めてしまう看護師が約1割ほどいます。実際『2020 年 病院看護実態調査 設置主体・正規雇用看護職員離職率および新卒・既卒採用者離職率』から算出された新卒看護師の離職率8.6%で10人に1人は辞めている計算になります。
回答病院数 | 新卒看護職員採用者離職率 | |
合計 | 3,567 | 8.6% |
国立 | 171 | 7.4% |
公立 | 584 | 7.4% |
私立 | 1,982 | 10.0% |
その他 | 830 | 9.6% |
自分がダメなんだ、できない看護師なんだ、先輩や患者の目が怖いと必要以上に気にしてしまうと、自分の精神を病んだり、仕事ができなるかもしれませんよ?
今回は、下の内容を解説します。
- どんなインシデントが多いのか
- インシデントへの対処方法
- 他の先輩・同期看護師のインシデントでの失敗体験談
この記事を読めばあなたのインシデントに対する考え方が変わりますよ。
もし、どうしてもインシデントで先輩から嫌味を言われたり、つらいのなら辞めてもOK。やめるときに第二新卒になり不安な人は看護師転職サイトを使うのがおすすめです。
参考 【Ns歴5年本音で解説】看護師転職サイトの選び方&ランキングベスト3【複数登録比較が吉】
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看護師の現場ではどんなインシデントが多いの?
厚生労働省の調査で約6,000事例のインシデントを分析した結果、下のような調査結果が出ています。これはインシデントの事例件数が多いインシデントランキングTOP10位を表したものです。
厚生労働省(全般コード化情報の分析について-医療事故情報収集等事業)
上のインシデントランキングをまとめると以下のようなことが見えてきます。
- 薬関係
- ドレーンや点滴などの管理
- 療養上の世話(転倒など)
- 検査関係(患者間違えや検査内容のミス)
- 医療機器の管理
あなただけがインシデントを起こしているわけではないがわかります。
特にやりがちなインシデントは前例が多数あります。つまりインシデントに対する対策もたくさん考えられているということ!
あなたが失敗しやすい看護業務や観察項目があらかじめわかっているので対策しやすいということですよ!
【インシデント1位】薬関係(処方、与薬など)
看護師のインシデントで一番多いのはお薬関係のインシデント。
- 点滴
- 筋肉注射
- 静脈注射
- 皮下注射
- 内服
- 点眼
- 外用薬の塗布
などなどお薬と一口にいっても種類や手技、管理の方法が違います。
よくあるのは下のとおり。
- 与薬患者の取り違え
- 与薬箱へのセットミス
- 与薬時間のミス
- 与薬量の間違い
- 投薬、与薬忘れ
- 投薬、与薬速度の間違え
インシデントを起こさないために看護師もダブルチェックの徹底、電子カルテによる管理、リストバンドバーコード認証などを利用していますが、インシデントやアクシデントは起こります。
どうしても人間の目でダブルチェックをするので、ダブルチェックで見過ごしたり、ダブルチェック後に患者を間違えたり、投薬時に間違えてしまったりすることが多いです。
【インシデント2位】ドレーンや点滴などの管理
ドレーンや点滴のルート、チューブ管理でのインシデントやアクシデントも多いです。
一番の多いのは点滴の自己抜去。原因はさまざまです。
- 手や足、モノに引っかかって抜けてしまう
- 点滴挿入部をぶつけてズレてしまう
- 精神症状で点滴を抜いてしまう
この他にもドレーンや点滴関係のインシデントは下のように挙げられます。
- 経管栄養や消化管のチューブ管理
- 点滴ラインの閉塞
- 点滴の漏れや接続外れ
- ドレーンの抜け
このようにドレーンやチューブ管理は看護師が行うものも多く、オペ後にはやることの多さからインシデントにつながることも多いです。
点滴の手技は『【失敗しない】点滴下手な看護師が93.5%成功する点滴10つの手順』を参考にしてください。
参考 【失敗しない】点滴下手な看護師が93.5%成功する点滴10つの手順
【インシデント3位】療養上の世話(転倒など)
厚生労働省の調査で明らかになった3番目に多いインシデントは療養上の世話です。療養上の世話というとわかりにくいですが、一番多いのは転倒・転落。
最近ではどの病棟にも認知症の患者様や指示がなかなか入らない患者様も多いですよね。その結果ベッドから転落したり、トイレに行く際に転倒したりするケースが多いです。
発生場所は下のとおり。
- 歩行介助時の廊下や居室内
- 排泄介助時のトイレ
- ベッドサイド
- 安静度を守れずに廊下で転倒
またオペ後のせん妄状態、不穏状態で転倒するケースが多く見られます。
転倒時の観察ポイントは『【保存版】精神科看護師歴5年が教える精神科必須の13の勉強法とおすすめ本25選』に記載されています。
参考 【保存版】精神科看護師歴5年が教える精神科必須の13の勉強法とおすすめ本25選
【インシデント4位】検査関係(患者間違えや検査内容のミス)
採血のときに患者間違えをしたり、検体を取る予定のスピッツが違っていたり、検体採取料を間違えたりといった検査関係のアクシデントやインシデントも多いです。
検査関係のインシデントの要因としては下のとおり。
- 夜勤明けでの採血での集中力不足
- 観察や判断ミス
- スピッツの確認不足
- 多忙な勤務状況
- スタッフ間での連携不足
検査関係では経験年数が少ない看護師に多い傾向にあります。
採血の手技は『【保存版】採血できない看護師なくす11の手順を徹底解説【あるあると練習方法】』を参考にしてください。
参考 【保存版】採血できない看護師なくす11の手順を徹底解説【あるあると練習方法】
【インシデント5位】医療機器の管理
医療機器関係のインシデントも多い。
- 人工呼吸器の回路リーク
- 心電図や機器の接続ミス
- チューブや輸液ポンプ類の抜管
- シリンジポンプの設定ミス、滴下ミス
- 充電ケーブルの接続忘れ
などなどがよく発生するインシデントやアクシデント。
医療機器の中には自分の病棟であまり使わない医療機器を使うときにインシデントやアクシデントが起こりがちなので自己の判断に任せずベテランの看護師、もしくは医療機器に付属されている説明書をよく確認してから設定をしましょう。
参考 【新人看護師】病棟がつらい・疲れる11つの理由&対処法【辞めたいなら転職OK】
インシデントから立ち直る5つの対処方法
インシデントやアクシデントを起こしてしまうと『なんて私はできない看護師なんだ』『あの時こうしていたら、、、』『看護師向いていないし辞めたい』と短絡的になりがち。
落ち込むのは当たり前ですが、落ち込み続けるのも精神的に参ってしまいます。精神科看護師をしていると看護師でうつになって自殺企図を起こして来る患者さんもちらほらいるので早めに立ち直ることを意識しましょう。
ここではインシデントから立ち直る対処法は下の通り。
- 振り返る
- 先輩や同僚に相談する
- 気持ちを切り替える
- ヒューマンエラーを起こさない仕組みと対策作り
- 精神的につらいなら転職もあり
順番に解説します。
振り返る
まず初めに行うのは、自分が起こしたインシデントを振り返ることです。
カンファレンスを行う前でも行った後でも、なぜそのインシデントが起こったのか?自分の学習不足はなかったか?判断は?行動はどこが悪かったのか?と段階を追って振り返りを行いましょう。
今回のインシデントがたまたま採血管の取り違えだったかもしれません。それがもし点滴を他の患者のものと取り違えていたらどうでしょうか?
インシデントはほかの業務にもつながるものも多いです。得るものが多いと言い代えれます。
自分が起こしたインシデントに落ち込みのは当然のことですが、それをずっと悩むのではなく、次に活かすように振り返りを行いましょう。
病院ではインシデントレポートを書く決まりになっていると思うのでそこで言語化しながら振り返るのも重要です。
言語化することで自分のインシデントやアクシデントを客観的に振り返れます。
インシデントレポートでは下の項目を記載しますよね。
- インシデント発生時刻
- インシデントの発生状況
- 原因や要因
- 改善策
これらの規定されている記載事項だけでなく、自分の勤務状況や感情面、体調、環境や組織的な要因も振り返りしましょう。
同期や先輩に相談する
インシデントを起こしたら誰もが落ち込むものです。しかし、起こしたインシデントをなんども反省しても、起こしてしまったことは変わらないしどうしたらいいの?とつらくて苦しくなりませんか?
そういうときは一人で抱え込まず、同期や先輩と話をしましょう。今回はたまたまあなただったかもしれませんが、みんな必ず「自分も起こしえたインシデントだ・・・。」と思ったり、「昔、同じ失敗したなぁ・・・」と感じていたりするものです。
失敗することは誰しもがあること、大切なのは失敗から次につなげることです。
周りと話したり、相談したりして気持ちを切り替えて明日から仕事場にいきましょう。
気持ちを切り替える
気持ちを切り替える能力は看護師として働き続けるうえで大切な能力です。
インシデントを起こすことも、アクシデントを起こすこともなくなりません。
すべてをパソコンやプログラムで管理できればミスは起こらなくなるかもしれませんが、人間が看護師をしている限りヒューマンエラーは必ず起こります。
気持ちを切り替える練習は大切で具体的な方法は下のとおり。
- 病院から出たら仕事のことを考えないオフモード
- インシデントレポートを書いてカンファレンスで共有したら忘れる
- インシデントを起こしたら同僚や先輩と共有してそれ以降は改善策を実践に集中する
ヒューマンエラーを起こさない仕組みと対策作り
人間はミスをするもの。つまり、ヒューマンエラーは必ず起こるものです。
重要なのは、ヒューマンエラーは必ず起こるものととらえて、インシデントの対策を行うことが大切です。
ヒューマンエラーが起こっていても行動を起こす前にわかるように、手順やシステムを変える・整えることが本当の対策です。
インシデントを起こしたときには次に同じ過ちを繰り返さないように、「注意する」「確認するようにする」などあいまいな対策は本当の対策ではありません。
採血管の取り違えであれば、「どんなに急いでいてもバーコードリーダーで読み取り確認をする」など手順やシステムを変えて、「ヒューマンエラーが起こっても必ずわかる」というものしましょう。
失敗から学べるのが人間のすごいところなんですよ。
インシデントで先輩からのいじめがひどいなら転職もあり
インシデントを起こして、なぜか「自分だけが悪い」というインシデントレポートを欠かされた経験はありませんか?
本来であれば、インシデントはいろんな人のチェックが漏れた結果なのに、そのようなひどい仕打ちを受けて看護師を続けられないくらい追い込まれてしまう方もいるかもしれません。
そんなときには、無理してその病院で看護師を続ける必要はありませんよ!
せっかく看護師の資格をとったのに、先輩・師長・事務次長に怒られて神経をすり減らして、あなたが体調や精神を病んでしまっては意味がありません。
今のつらい状況から逃げることは決して恥ずかしいことではありません。
環境を変えることであなたの良さが活きてくることもありますよ。
大切なことは、あなたがあなたらしく看護師を続けることができる職場にいくことですよ!!
転職したいけど転職が不安なあなたは転職サイトがいいかも?
もし、「一人での転職が不安」、「ハローワークにいくのはちょっと・・・」、「なるべく給料がいいところや待遇がいいところがいいなぁ」、「人間関係がいいところに転職したい」ということであれば、当サイトがおすすめする転職サイトのマイナビ看護師を利用してはどうでしょうか。
転職サイトとは、無料であなたの転職活動をサポートしてくれるサービスのことです。主なサービスは以下のようなものです。
- あなたに合った求人を紹介
- 履歴書の書き方や面接対策のアドバイス
- 面倒な面接、見学の日程調整
- 給料や雇用条件の交渉
- 転職後のアフターフォロー
これらのサービスがすべて無料で利用できます。
なぜ無料で利用できるのは下のサイトでまとめています。
参考看護師転職サイトはなぜ無料で使えるのか?【病院から報酬をもらってるからです】
もし看護師転職サイトが気になるなら下の記事も合わせてどうぞ。
人気記事看護師転職サイトランキング【脱看護師しましょう】
参考お祝い金がある看護師転職サイト4選【損しない選び方】
看護師のアクシデントやインシデント体験談3選
ここからはこのサイトに寄せられたアクシデントやインシデントの体験談を紹介していきましょう。
人のインシデントやアクシデントをみるだけでも自分ならどうやって対処するのか考えられるのでインシデントを減らせますよ。
ここで紹介する体験談は下のとおり。
- 採血のの採血管を取り違えるアクシデント
- 与薬忘れをしそうになったインシデント
- 身体拘束中に尿留置バルーンを自己抜去されそうになるインシデント
採血の採血管を取り違えるアクシデント体験談
その日は、朝から忙しく、先生からの指示内容の確認の連絡や、注射の記録、入院受け入れと、自分の受け持ち以外の仕事などなどでバタバタ。
そんな中、患者Aさんに採血の指示オーダーが!!
周りのみんなも忙しいし、入院の対応もしなきゃと焦っていました。
普段なら必ず行う採血前の採血管のダブルチェックをしなかったり、採血の確認のための端末でのバーコード読み取りによる確認が抜けたりとずさんな採血を行っていました。
と一瞬疑問に思った矢先。
検査室から連絡が!!
「ねぇねぇ、ナス子さん!なんだかBさんの採血データおかしいみたいなんですけど何かありました?違う患者さんと間違えて採血してないですよね?
そこで、よくよく確認してみると、Aさんの採血時に、Bさんの採血管を間違えて持って行って採血を行ってしまっていた採血管取り違えのアクシデントが発覚!!
幸い、検査室が確認の連絡を入れてくれたため、その採血データから検査やお薬調整などは行われませんでしたが、もしそのままスルーされていたらと思うとぞっとします。
与薬忘れしそうになったインシデントの体験談
あとはごはん食べてもらって与薬して終わりだね。
夜勤明けの朝。いつもとおりお薬の準備行い、患者に食事を配りお薬を配り始めました。
いつも食事がゆっくりな患者Cさん。今日も食事が遅れており、お薬は食事が終わり次第とナースステーションに持って帰ってきていました。
あ、いつもどおりだね。わかったよ。
とそのとき、患者さんが食事のお盆を誤って落としてしまい床が汚れてしまいました。
その対応に追われていてすっかりCさんのお薬を忘れ去ってしまっていました。
そして、申し送りをし始めたその時でした。
あれ?Cさんのお薬残ってるんだけど、先生からなんかオーダーあったの?
と日勤スタッフの先輩からの指摘で与薬忘れのインシデントが発覚!!
私も夜勤スタッフに情報共有していたので、どこかで与薬してくれているよね?と思い込んでいました。
血圧の薬やそのほか主剤が入っているお薬だったので、もし与薬がされていなかったらと思うと、今でも怖くなります。
拘束帯が甘く膀胱留置バルーンカテーテルを自己抜去しそうになったインシデント
あ、じゃ2人対応で食事してもらいましょうか。
その日は、アルコール依存症の患者Dさんが興奮が激しかったため、全身身体拘束を行い、膀胱留置バルーンカテーテルを挿入し、急性離脱の管理を行っていました。
入院当初に比べると興奮も収まり、疎通も取れるようになってきたため昼食を拘束帯一部解除にて摂取していただきました。
「わかりました。ただ拘束帯の発赤があるので少し緩めにして、観察しつつ後で拘束帯をきついし直しますね。」
食事も無事終わり、拘束部に発赤がみられ、Dさん自身も落ち着いていたため、拘束帯を普段より緩めにしました。
ここでの興奮が治まってきているというアセスメントが甘かったのです。
その15分後に観察のため巡回にくると、疎通がとれず興奮しているDさんが膀胱留置バルーンカテーテル触っている状況でした。
幸いにもバルーンは外れておらず、応援を呼んで再度拘束をし直しその場は何事もなく終わりましたが、もし、バルーンを引き抜いて出血や穿孔などを起こしていたらと思うとぞっとします。
なぜインシデント・アクシデントが起こるのか?原因とは?
上記のようにインシデントはさまざまな状況や原因で起こります。
主にインシデント・アクシデントは3つの段階ごとで原因を分けることができます。
上のように原因を分けることによってどこにアプローチすることでインシデントを防ぐことができ、カンファレンスでも活かすことができます。
学習ベースのインシデント
一つ目は学習ベースで発生するインシデントです。
看護師の行う医療処置や看護はすべてエビデンスに基づいて行われなくてはいけません。
しかし、初任の頃、新人の頃は、日々忙しい業務の中、医療処置のやり方は知っているけれどその意味がわかっていない、そもそも理解できていないということはありませんか?
インシデントを起こしたスタッフの知識が不足しているのに、以下で紹介する判断の仕方や行動の仕方を変えるというアプローチは間違っています。
たとえば、以下のようなインシデントの場合のアプローチはなんでしょうか?
「ダントリウムの点滴をフラッシュを行わずにダントリウムの点滴をしそうになった」
上記のようなインシデントであれば、「ダントリウムの点滴のときにはフラッシュをするという行動を注意する」という行動へのアプローチは正しくありません。
対策としてはそれでよいかもしれませんが、そもそものところは、「薬剤によってはそのまま滴下してはいけない薬剤もある」という知識が不足している可能性があるからです。
学習ベースでのインシデントでのアプローチは、インシデントを起こした業務に関する学習や知識の補強が必要です。
上記を例にするならば、点滴の薬剤にはフラッシュを行う必要がある薬剤があることを学習し、「点滴を行う前にどのような薬剤なのかを調べてから点滴を行う」「不安な場合には薬剤課へも確認する」などの対策を講じる必要がありますよね。
学習ベースのインシデントは新人の頃や転勤したての頃に発生しやすいので、事前に行う業務を確認して知識をつけておくことも大切ですね。
判断ベースのインシデント
2つ目は判断が誤っていた、アセスメントが間違って起こるインシデントです。
こちらは学習は十分にできていたが、患者へのアセスメントや判断ミスをしてお起こるものです。
上で紹介した拘束帯が甘くて膀胱留置バルーンカテーテルを外しそうになったケースが判断ベースで発生したインシデントです。
医師は治療、看護師は看護とすみわけしていますが、患者の側で逐一状況を観察しているのは、看護師です。そのため患者の流動的な状態の変化をその場その場で「判断」「アセスメント」して医師につなぐか、それとも経過観察するのかなどなどの決定を行っています。
判断を失敗すれば、死や事故に発展するものも少なくありません。
判断ベースでのインシデントは、判断ミスが起こった原因は何か、その時に行うべきだった「判断」「アセスメント」は何であったかをカンファレンスする必要があります。
上で紹介した拘束帯が甘くて膀胱留置バルーンカテーテルを外しそうになったケースでは「自己判断せずに複数スタッフでミニカンファレンスを行ってから拘束帯を一部解除を検討」、「発赤が改善するまで側で付き添う」などの対策が必要になりますよね。
行動ベースのインシデント
3つ目は、お薬の渡し間違えや採血管の取り違えなどの行動ベースのインシデントです。
「学習」、「判断」ともに間違っていないにもかかわらず、最後の「行動」で誤ってしまうものです。
上記の体験談からもわかるように、行動が誤ってのインシデントは、事故に直結しやすいため、もっとも対策を話し合わなくてはいけません。
特に上記で紹介したような採血管の取り違えやお薬の与薬忘れなどは治療の方向性や治療に直結しているため、起こしてはいけないインシデントです。
また、行動ベースのインシデントは、他の2つ「学習ベースのインシデント」「判断ベースのインシデント」に比べて、ミスが目に見えやすいものです。
行動は目に見えやすいため、そこばかりに注意が集中してしまいがちですが、インシデントの原因は行動だけでなく、学習や判断などに潜んでいることもあります。
原因が何であったのか、判断は間違っていなかったのか、などなど振り返ることが再発予防につながります。
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【まとめ】インシデントは誰しも起こす気持ちを切り替えよう
インシデントを起こしたときにどう対処するのかについて簡単に紹介しました。
看護師の経験年数によってもインシデントが起こる原因が違います。同じインシデントを繰り返さないよう、ヒューマンエラーが起こらない対策を、先輩看護師と一緒に考えていきましょう。
繰り返しになりますが、インシデントに対して一方的に攻められる職場で無理して続けることは、あなたの体調を蝕み、精神的にやむ原因になりますよ?
無理して続ける必要は全くありません。
あなたにとって大きな決断となるかもしれませんが、転職も視野に入れることで心が楽になることもあります。
一人での転職に不安を持っているや今と同じ状況になりたくないあなたにはマイナビ看護師をはじめとする転職サイトを利用することをおすすめします。
無理せずあなたの看護師人生を豊かなものにしてきましょう。
ちなみに看護師の転職では転職サイトを使うのがおすすめ。