こういった疑問にお答えします。
結論、駆血帯は長く強く巻くとNG。
よく知らずに駆血帯を扱っていると、意外と危ないかもしれませんよ。
今日は忙しい合間に感じた流してしまうであろう疑問「駆血帯を巻くときの注意点」をまとめてみました。
ここでいまいちど振り返って明日からの業務に生かしてもらえたら幸いです。
採血が苦手、点滴が苦手というあなたは医療行為が少なく、コミュニケーション主体の精神科看護師がおすすめです。下の記事であなたが精神科に向いているのか判断できるのでぜひご覧ください。
参考【2021年最新】精神科看護師転職マニュアル【仕事内容・役割・やりがい徹底解説】
参考【保存版】精神科看護師歴5年が教える精神看護の勉強法とおすすめ本を徹底解説
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駆血帯の種類別での巻き方
駆血帯によって巻き方とか手順って違うの?具体的な巻き方を教えてほしいなぁ。
こういった疑問にお答えします。
ここで説明する方法を実戦すれば大抵の駆血帯は巻くことができますし、肉を挟んで患者さんに痛い思いをさせなくてすみます笑
この記事は下の内容を解説します。
- ラクテックゴムチューブの駆血帯の巻き方
- ラクテックゴムのクリップ付きチューブの巻き方
順番に解説します。
ラテックスゴムチューブ駆血帯の巻き方
ラテックスゴムチューブ駆血帯の巻き方を解説します。
まず、駆血帯を刺す場所より5cm〜10cm中枢側で巻きます。だいたいは正中静脈より中枢側の上腕に巻きます。
ゴムチューブ型の駆血帯は交差されて上にくるゴムと下にくるゴムがあると思います。下にくるゴムが利き手側の方が強く駆血できます。どちらがやりやすいかは人それぞれのなので試してみてください。
両側のゴムを引っ張りますが、私はまず下にくるゴムを引っ張ります。
下にくるゴム(左側にくるゴム)を引っ張ってから、上にくるゴムを引っ張ります。(画像では腕とゴムの間に空間が開きすぎですがもっと狭いです笑)
上になる方を引っ張りながら、上にくるゴムを下にくるゴムの下に押し込みます。右手をした側にひねるようにして入れ込みます。
下に入れ込みときは、右手の人差し指でゴムを押し込みます。交差している部分の際の際で入れ込みと駆血がしっかりできます。
ゴムにくぐらせたら駆血完了です。下の図のようになると思います。
採血や点滴などの手技終了後に、上に飛び出ているゴムを引っ張ると片手でも簡単にはずすことができます。
ラテックスゴムのクリップ付きチューブ
ラテックスゴムのクリップ付きチューブの巻き方の解説をしていきます。
手技を行う看護師の利き手側をクリップ側にして、駆血帯を刺す場所より5cm〜10cm中枢側で巻きます。
クリップ付きの駆血帯の場合には、利き腕側にクリップが来ないと力が入れづらく、駆血しにくいです。
クリップがある方を必ず、利き手側にくるようにセットしましょう。
管理人流のコツは、クリップ側のゴムを短めになるようにセットすること!駆血しやすくなります。
両側のゴムを引っ張り、ちょうどいい圧迫になるよう交差します。管理人は、まずクリップがない方をしっかりと引っ張ります。クリップ側はほとんど引っ張らず、クリップを留めるだけといったようにするのがコツでしょうか。
次にクリップ側を引っ張りますが、引っ張るといっても患者の腕から離す程度しか引っ張りません。
クリップ側は、ゴムを引っ張りながらクリップを留めると、力が入りにくく、やりづらいです。クリップを留めるとき腕から少し浮かさないと患者の腕ごとクリップをしてしまう恐れがあります。とても痛いので注意しましょう(笑)
管理人は新卒の頃何度か患者の腕を挟んでしまったことがありますので、極端に言うと、以下の図のようにクリップが上に向くようにして駆血しています。
患者の腕を挟まなければどのようなやり方でも大丈夫です。
余ったゴムは、中枢側のクリップに引っ掛けて駆血完了です。ゴムが余っていると、採血や点滴の手技流に、穿刺部位に触れたり、ゴムが動き回ったりして邪魔になり、不潔な手技になることもあります。しっかりと引っ掛けて邪魔にならないようにしましょう。
手技終了後には、クリップを開けばはずすことができますが、外す際にも患者の皮膚を挟まないように注意しましょう。
テープタイプ駆血帯(非ラテックス)
ラテックスアレルギーが最近叫ばれるようになったため、アレルギーが出ないビニール性テープの駆血帯も出回るようになってきました。最近では、こちらが主流になりつつあります。
テープタイプの駆血帯は、駆血も簡単です。ゴムタイプ同様で、駆血帯を刺す場所より5cm〜10cm中枢側で駆血帯を巻きます。接続部にカチッと音がするまで挿入します。あとは接続部からテープを引っ張ると、駆血されるので、ちゅうどいいテンションになるまで駆血しましょう。
外すときも、接続部のボタンを押せば簡単に外れます。
ラテックスゴム、テープタイプの駆血帯の巻き方をそれぞれ解説しました。
病院や施設によって置いてある駆血帯が違うと思います。それぞれの巻き方をマスターしてどんなときでも、どの駆血帯の種類でも駆血帯を巻けるようにしておきましょう。
スマートに駆血帯を巻いて、駆血帯を巻くときの注意点を抑えて、きれいに駆血帯をまとめ方を身に着けて、患者の部屋から颯爽と立ち去りましょう!
駆血帯を巻く強さは適度が重要
駆血帯を巻く強さは、数値化できませんが、適度な強さで巻くことが重要。
強く締めれば締めるほど良いと思っている人もいるかもしれませんが、駆血帯を強く巻きすぎると良くありません。
駆血帯は採血や点滴の際に、静脈の流れを止め、静脈を怒張させるために使います。
駆血帯を強く締めすぎると、表層にある静脈だけでなく、深層部にある動脈も圧迫することも。
動脈まで圧迫するほどの強さで駆血帯を締めると、血流が少なくなり、静脈の怒張が得られなくなります。何事も適度が一番です。
採血や点滴のやり方が不安な人、今一度振り返りしておきたい人は下の記事を。
参考【完全保存版】採血の手順やコツ、翼状針での正しい手技【頼れる看護師になれる】
参考99%成功!点滴手技とルート確保の手順・コツ【イラスト23枚で解説!】
駆血帯を巻く時間は1分以内
駆血帯を巻く時間は、1分以内を目指しましょう。
駆血し続けると、腕のうっ血やカリウムが溜まることで起こる偽性高カリウム血症などになります。
また患者にとっては、駆血時間が長くなればなるほど、
指先の痺れが起こり、長時間の駆血になると出血斑や痺れが残ってしまう可能性もあります。
偽性高カリウム血症とは
偽性高カリウム血症とは、本来正常値である血清カリウム値が何らかの要因によって、高値になっている状態を指します。
カリウムが高値になる原因は、細胞外要因と細胞内要因の2つがあります。
細胞外要因は、細胞から血液中にカリウム流出することを指します。激しい運動で筋肉が傷つくことや、長時間駆血帯をすることで細胞から血液中にカリウムが流出します。
細胞内要因は、血液中の成分から血液中にカリウムが流出することを指します。カリウムは赤血球に多く含まれています。何らかの要因で、赤血球が壊れる(溶血)することで、血液中にカリウムが流出します。また、血液が固まる過程でも、血液中にカリウムが流出します。そのため、白血球や血小板が血液中に多く存在する場合にも血液中のカリウムが高くなります。疾患としては、白血病などが挙げられます。また、看護師が行う花形業務の採血でも、細胞内要因でカリウムが高くなる場合があります。それが駆血帯を長時間した状態で採血をすることです。
採血のときには偽性高カリウム血症に気をつけるべき
カリウムは、疾患だけでなく、看護師の採血手技でも高くなることがあります。上記のように、長時間駆血帯を巻いたときや溶血したときは、血液中にカリウム流出し、結果としてカリウムが高くなることがあります。
採血のときには、駆血帯を長く巻き続けないこと、駆血帯をしながらクレンチング(手を開いたり握ったりを繰り返すこと)をしすぎないようにすることに注意して採血を行いましょう。
正しく採血手技をしないと、正確な血液データが見れません。看護師の腕にかかっているといっても過言ではありません。
偽性高カリウム血症とは、採血のときに偽性高カリウム血症にならないように気をつけるポイントを解説しました。採血のときには、駆血帯を長時間巻かないこと、駆血帯を巻いた状態で手を開け閉めさせすぎないことの2点に注意しておけば、偽性高カリウム血症になるリスクは減らせます。
駆血帯を外すタイミングはいつ?【採血ならスピッツを外してから!】
駆血帯を外すタイミングは、採血手技が終了し、針が刺さったままで外します。
また、採血にしろ、点滴にしろ、針が刺さった状態で駆血帯を外しましょう。
誤って駆血帯をしたまま針を抜くと血だらけの海になります。けっこうな勢いで出血してきます(笑)
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採血管が繋がったままで駆血帯を外すとどうなる?
採血管が繋がったままで駆血帯を外すと、採血管内(スピッツ)の血液が、血管内に逆流します。
駆血帯で静脈の血液の流れが止まっています。
駆血帯を外すことで、静脈の血液が流れます。
結果として、採血管内の血液も、血管内へ引っ張られるので血液が逆流します。
採血管内には、血液凝固を止める薬物などが入ってますので患者によっては禁忌であることもあります。
採血管を抜いてから駆血帯を外すことを徹底しましょう。
駆血帯を巻く位置は?【針を刺す位置から5cm〜10cm中枢側が理想】
駆血帯を巻く位置は、針を刺す位置から5cm〜10cm中枢側が理想です。
また結びめの位置は、採血や点滴手技の邪魔にならなければ、基本的にどこでもいいです。
それは刺すときに邪魔にならないようにしなさいという意味なので、結びめの位置でとやかく悩まなくてもいいです。
とりあえず採血や点滴の邪魔にならない位置であればどこでもいいです。
駆血帯の結びめの方向は?【駆血帯の結びめの方向は中枢側になるように結びましょう。】
駆血帯の結びめの方向は中枢側になるように結びましょう。
結びが抹消側に向くと、針を刺す側と重なるため、不潔です。
清潔に採血や点滴が行えるように、駆血帯の結びめは中枢側になるように、駆血帯を結びましょう。
駆血帯のしまい方は片結びでOK
ずばりいうと、片結びでOK!駆血帯をまとめるのに時間を使う必要なんかないですよ。
手っ取り早く答えをいうと、駆血帯のまとめ方は片結びでOKです。
片結びのやり方がわからないっていう人も少ないと思いますが、今回は駆血帯のまとめ方として片結びでのしまい方を解説します。
片結びは駆血帯をまず二つ折りにします。
折り重なっている部分を持って円を描くように曲げていきます。
駆血帯で輪を作ってその中に駆血帯の折れ重なっている部分を通します。
あとはしっかりと結び目を作れば出来上がりです。
あえて図をいれて解説するまでもないほどに簡単なのでは?
おそらく、ここまでしまうのにかかった時間はわずか5秒程度では?
駆血帯を巻くときには、駆血帯を巻くときの注意点などありますが、まとめ方って意外と教えてくれないのでわからないですよね。
まぁ、駆血帯がまとめて入っている場所をみれば先輩看護師たちがまとめているのでその他のやり方もあれば教えてもらいましょう。
採血や点滴のときに、駆血帯を持ち歩くときにも駆血帯を片結びで収納しておけば場所を取らずに済みます。
【まとめ】駆血帯を巻く時の注意点、観察ポイント【長く強くはダメ】
今回は、駆血帯を巻いたときの注意点をまとめました。駆血帯を巻く強さ、時間、位置、いつはずすのか、結び目の方向などをまとめて消化しました。
日ごろ「あまり意識せずにやっていた」と思ったあなたは明日からの業務で駆血帯の巻くときの注意点を意識してみるといいかもしれません。一つ一つの業務を丁寧に根拠を持ってやると、看護師としての自信も出てきますよね!
ちなみに新人看護師さんで、すでに
仕事をしつつ転職活動をしてしまえばOK。
その際に看護師転職サイトを使えばより楽に転職活動をできますよ。
大手の看護師転職サイトならサポートに差はないので下の3社から選べばOK。
そして、あなたと相性がいいアドバイザーと相談して転職してしまえばつらい状況からは逃げられます。
看護業界は転職なんて当たり前なんで、『すぐやめるなんて情けない』とか考える必要はありません。
行動した人だけが楽しい看護師ライフを過ごせるんです。
迷いもありつつも行動が正解です。