看護技術

【基本】統合失調症の慢性期看護を徹底解説【観察ポイントと看護ケアやアセスメントも】

2020年6月29日

【基本】統合失調症の慢性期看護を徹底解説【観察ポイントと看護ケアやアセスメントも】
悩む看護師
統合失調症の急性期の激しい時期を越えて、患者さんが落ち着いてきたものの、寝てばかりいる状態でなかなか活動性が上がってこなくて・・・。統合失調症の消耗期や慢性期の看護ってどうしたらいいの?

初めまして。精神科看護師4年目のハチです。

統合失調症の慢性期は幻覚や妄想が激しい急性期を脱して、脱力傾向となります

急性期はあれだけ、症状が激しかっただけに消耗期になると、静かになりすぎて心配になる看護師も少なくないと思います。陰性症状によって意欲低下や感情の平板化が起こることはよくあることです。

この時期の治療は、患者の社会復帰において重要です。

そこで今回は下の内容を解説。

統合失調症の慢性期の概要
慢性期の看護目標と看護ケア
実際どのような看護が実践できるか

 

看護のお仕事

統合失調症の慢性期(消耗期)の概要

統合失調症の慢性期(消耗期)の概要

統合失調症の急性期を脱すると、次にやってくるのは、心身ともに活動エネルギーを使い切った時期の消耗期に入ります。

この時期は、患者自身身体がだるくて力が入らず、無気力になり、集中力や根気がなく受動的な生活になりがちです。

また、傾眠傾向となり、日中も自室で寝てばかりいる状態となり、家族だけでなく医療者にも怠けていると評価されやすいです。

エネルギーを使い切っているため、休息が必要なだけですが、間違った評価をされやすい時期です。

 

統合失調症の慢性期の看護目標【見守りと服薬管理がキーワード】

統合失調症の慢性期の看護目標【見守りと服薬管理がキーワード】

統合失調症の方の消耗期には、患者の症状を理解した上で看護をすることが大切。

特に看護目標は下の2つがキーワードとなります。

統合失調症の消耗期看護のキーワード

  • セルフケア能力
  • 服薬管理

順番に観察ポイントを解説します。

セルフケア能力の観察ポイント【統合失調症の慢性期看護】

セルフケア能力の観察ポイント【統合失調症の慢性期看護】

消耗期では、感情がうまく表現できなかったり意欲の低下が起こったりすることでにより、身なりが汚れたままになったり、更衣をしなくなったりしまいます。
適宜看護師が見守り、セルフケアの声かけが必要か観察が必要です。

  • 表情や疎通の有無
  • 感情や気分の変化、程度
  • 身なりや印象
  • 幻覚や妄想の有無、程度
  • 意欲低下の有無
  • 不安や喪失感が理解できてくるため自殺危険度の程度

服薬管理の観察ポイント【統合失調症の慢性期看護】

服薬管理の観察ポイント【統合失調症の慢性期看護】

服薬の理解度や病識の観察も今後の治療に重要な要素です。急性期のときにはできない病識をもってもらうこと、服薬の必要性を伝えるために以下の観察が必要です。

  • 服薬への理解度
  • 拒薬の有無
  • 服薬への陰性感情の有無、程度
  • 薬の効果や副作用の理解度
  • 病識の有無

この時期は陽性症状が減ってきたことに合わせて、減薬や変薬されることもあります。減薬や変薬したことで幻覚や妄想が再発したり副作用が発現したりします。精神症状がでなく、副作用も最小限になるお薬の範囲はとても狭いので、主治医へ現在の患者の症状について逐一報告することが大切な時期でもあります。

 

統合失調症の慢性期看護【実際の看護ケア】

統合失調症の慢性期看護【実際の看護ケア】

陰性症状が出てくるため、患者を急かしたり、焦らせたりする対応は適切ではありません

この時期の基本的な看護のポイントは見守るという姿勢です。まとめると以下のとおりです。

  • 患者を見守る姿勢で関わる
  • 患者に自立を急かしたり、焦らせたりしない
  • 現実検討が回復に合わせて不安や喪失感が強くなるため自殺のリスクを評価する
  • セルフケア不足がないか観察し必要時援助する

急性期には幻覚、妄想が強く病識が持てなかったり、服薬のの必要性が理解できなかったりします。消耗期になると、服薬の必要性の理解や病識をもってもらうための関わりが重要です。
  • 服薬を患者が能動的に行えるように教育を行う
  • 服薬は機械的に行わない
  • 内服が嫌である気持ちを引き出し、なぜ嫌なのか話せる関係性作り
  • 服薬への陰性感情を理解し、抵抗感をなくす関わりをもつ
  • 主治医や薬剤師より薬の効果、副作用の説明を再度行ってもらう

統合失調症の慢性期の服薬管理

統合失調症の患者は、病識に欠ける方が多く、拒薬することもしばしば。

 

口にふくんだあとトイレいき吐き出したり、舌の下に忍ばせて隠したりすることがあります。他には手から口へ運ぶときに、口に入れずに手に隠し持っていることもあります。

拒薬のある患者は視線を外したり、挙動がおかしいことがほとんどなのでいつもの服薬の様子と違えば確認が必要になります。

お薬を確実に内服するという至極当たり前のことが難しいのが一般科と精神科の違うところです。

 

服薬の必要性の指導

服薬をどのように理解しているのか知ることが必要です。

入院しているから仕方なく内服している人もいます。退院したあとすぐに怠薬しては、入院した意味がなくなってしまいます。

病気について正しく理解して、服薬の必要性を理解してもらうことが看護師の役割でもあります。

 

与薬方法、確認方法

患者1人1人手渡しで、目の前で内服することが大切です。

薬を飲み込めたか声かけ確認し、怪しい場合には口腔内を確認しましょう。

仮にお薬を隠していたとしても、服薬を強要するように関わっては、服薬への陰性感情が強まるだけです。

患者の根底にある不安や辛さ、副作用への恐怖感などを受け止め、拒薬する理由の解消に努めることが看護師には求められます

内服が困難な場合には主治医と相談しましょう。必要時、筋肉注射やデポ剤(持効性注射剤)の使用も主治医と相談しましょう。

 

看護のお仕事

【まとめ】統合失調症の慢性期はセルフケア能力と服薬管理が重要

【まとめ】統合失調症の慢性期はセルフケア能力と服薬管理が重要

陰性症状によって感情表現が上手く出来なかったり、意欲低下して怠けていると問わられがちな時期です。

患者の活動性を観察しながら、病的体験が残存しているのか、幻覚や妄想に左右されていないかなどをアセスメントしましょう。

会話なども一貫性をもってまとまりがでてくるので、病識が持てるように関わり、服薬の必要性の理解を促すことが重要となります。

患者の自尊心を尊重しながら日常生活のセルフケアが不足しないよう、休息ができるように関わっていきましょう。

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  • この記事を書いた人

ハチ

副業ブロガー / 現役看護師【経歴】国立大学▶︎公務員(保健師)▶︎縦社会と副業禁止で退職決意▶︎精神科看護師▶︎3サイト運営するが月1万円収益で3年ほど彷徨う▶︎培ったノウハウを駆使してhachiblog立ち上げ●嫁1太郎1姫と暮らす
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