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【看護師必見】自殺に関連する3つの精神疾患と自殺や希死念慮をまとめて解説

【看護師必見】自殺に関連する3つの精神疾患と自殺や希死念慮をまとめて解説

WHOが行った調査によると、自殺に至った方の90%以上は、自殺をする前に何らかの精神障害の診断に該当する状態であったことがあきらかになっています。

しかし、これだけ多くの人が精神的に追い込まれた状況にあっても、精神科の治療に繋がっていた人は約2割ほどで、それ以外の人は一人で苦しんでいたこともわかっています。

 

 

家族や医療スタッフは、患者本人が精神的に追い込まれた状況にあると自殺のリスクが高まること、どのような精神疾患が自殺のリスクを高めるのか知り、早めの対応ができるようにする必要があります。

✔本記事の内容

  • 自殺と関連のある精神疾患3つ
  • 自殺や希死念慮がある状態とは

 

この記事を書いている私は精神科看護師歴4年目で実際に自殺してしまった人や希死念慮で入院している人を多く見てきています。

 

その経験も踏まえてお話していきますので、この記事を読めば自殺のリスクがあるのはどのような人かがわかります。

 

 

ちなみに、精神科看護師に興味のある看護師はぜひ下の記事を参考にして下さい。とくにうつ病の傾向にある看護師は無理せずに休息して、精神科看護師になって落ち着いた看護を実践するのがいいですよ。

参考【2020年版】精神科看護師への転職マニュアル【結論:ラクに看護できます】

その他の統合失調症や双極性感情障害の看護については下の記事を参考にして下さい。
参考【必見】現役精神科Nsが『統合失調症の看護』を徹底解説【観察ポイント、アセスメント、看護目標も】
参考気分障害のうつ病や双極性障害の看護と観察ポイント【自殺企図ありか重要】

看護のお仕事

自殺のリスクを高める3つの精神疾患【結論:うつ、アルコール、統合失調症】

自殺のリスクを高める精神疾患として有名なのは下の3つです。

  • うつ病
  • 統合失調症
  • アルコール依存症

順番に解説します。

 

 

うつ病

うつ状態にある患者は、孤独感や無価値観ぎ内在していることがおおく、悲観的になったり、気分変動も大きく自殺のリスクが高いです。

参考気分障害のうつ病や双極性障害の看護と観察ポイント【自殺企図ありか重要】

 

 

統合失調症

統合失調症では、陽性症状に起因する自殺と、慢性期の生活でうつ状態が起因する自殺があります
陽性症状に起因する自殺では、「おまえなんか死んでしまえ」「楽になりなさい」などの幻覚や妄想が修正できず、病的体験に左右されて、自傷行為や自殺企図を起こすケースがあります。
慢性期の生活に起因する自殺は、病気をかかえながらの生活で疲弊し、生きにくさや、孤独感、無価値観が高まり自殺に至るケースです。

参考【必見】現役精神科Nsが『統合失調症の看護』を徹底解説【観察ポイント、アセスメント、看護目標も】

 

 

アルコール依存症

アルコール依存症では、離脱症状によるうつ状態、焦燥感など精神的な状態に加えて、判断力や注意力が低下するため、死へのハードルは下がりやすいです。またアルコール依存症と精神疾患とを併発するケースも少なくなく、うつ病などを併発している場合には自殺の危険性はより高まります。

参考看護師のあなたの薬物依存やアルコール依存症へ偏見やスティグマをなくすには?【正しい知識を付けて、その患者に会う事】

 

 

管理人ハチ
ここからは希死念慮や自殺企図がどのような状態かを解説していきます。

希死念慮や自殺企図って一体どういう状態?

希死念慮や自殺企図、自殺既遂、自殺未遂など、自殺に関する言葉はいろいろありますが、どれかどのような意味があるのかイマイチわからないという看護師も少なからずいると思います。はじめに言葉の意味をしって、看護記録に正しく記録できるようにしましょう。

  • 希死念慮とは、自ら意識的な死への願望のことを言います。
  • 自殺企図とは、希死念慮のもとに自殺しようと行動することを言います。
  • 自殺企図の結果、死に切ってしまった場合を自殺や自殺既遂と言います。
  • 自殺企図の結果、死にきれなかった場合を自殺未遂と言います。

また希死念慮や自殺企図は程度の違いはあれど、願望がある場合には希死念慮と、実際に首を吊ろうとしたり飛び降りようとしたりした場合には自殺企図といいます。

希死念慮がある場合には、自殺企図に至らずとも、自分の身体を傷つける自傷行為を行っていることもあります。自傷がある場合にも、希死念慮が高まっていることや自殺企図をするハードルが下がっていることがあります。

 

 

 

希死念慮や自殺企図がある患者の共通の心理状態、精神状態

自殺企図をする背景には、単純に「死にたい」という感情だけがあるわけではありません。希死念慮や自殺企図がある患者には共通して、肉体的にも精神的にも追い込まれた状態にあり、その問題や困難、状況、状態を「終わらせたい」「逃げたい」「楽になりたい」といった心理状態にあります。今まさに自殺しようとしている瞬間も「死にたい」という感情よりも、絶望感や無価値観にとらわれて自殺しようとしているのです。

希死念慮や自殺企図を起こす患者には共通の心理状態があり、以下の通りにまとめられます。

  • 極度の孤独感
  • 無価値観
  • 強い怒りや不満
  • 永遠にこの状況が変わらないという確信や不安
  • 生きることへのあきらめ

順番に解説します。

 

 

一人だと感じる極度の孤独感

希死念慮や自殺企図を起こす患者は、幼少ないし青年期頃から、自分は一人だと極度の孤独感に悩んでいるケースが多い。家族や周囲の人が助けの手を差し伸べているにもかかわらず帰属意識が薄く孤立感や孤独感を感じている。

 

 

生きるに値しないと感じる無価値観

「人に迷惑をかけているから生きている意味がない」「自分がいない方がみんな幸せになる」と自分自身の存在価値を否定しがちなのも特徴的です。無価値観が強まれば強まるだけ自殺へのハードルは下がります。

 

 

強い怒りや不満

孤独感や無価値観がある上で、そんな状況を打破できない自分や家族、周囲の人への強い怒りや不満を感じていることも多い

 

 

永遠にこの状況が変わらないという確信や不安

希死念慮がある患者は、今の状況を打破する術がなく、永遠にこの状況が続くという確信や不安も感じています死ぬことが唯一の逃げる方法と考えてしまうのもこの確信があるためです。

 

 

生きることへのあきらめ

どうにも変わらない状況に悩み疲れ「もう疲れてしまった」「どうでもよくなってきた」と状況を打破することへのあきらめや、生きることへのあきらめを感じること多く、この段階になると、希死念慮が弱くなったとさえ感じます。しかしこれは、自殺企図の前駆症状であることが多く、リスクが高まっているとアセスメントすべき状態です。

 

看護のお仕事

まとめ

自殺と関連する精神疾患について解説しました。うつ病、アルコール依存症、統合失調症の患者で、死をほのめかす発言や実際に自殺未遂をしているなどの情報があれば、注意が必要なケースとなります。実際にいま自殺に対する発言がなくとも、絶望感や無価値観などに悩まされていることもあります。
自殺することでしか解決できないという心理的視野狭窄を起こしていることもありますので、患者の発言や行動を注意深く観察し事前に介入できるようにしましょう。

  • この記事を書いた人

ハチ

副業ブロガー / 現役看護師【経歴】国立大学▶︎公務員(保健師)▶︎縦社会と副業禁止で退職決意▶︎精神科看護師▶︎3サイト運営するが月1万円収益で3年ほど彷徨う▶︎培ったノウハウを駆使してhachiblog立ち上げ●嫁1太郎1姫と暮らす
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