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【5分解説】統合失調症の症状や経過を徹底解説【家族環境がいいと再発率が低い】

2020年11月15日

【5分解説】統合失調症の症状や経過を徹底解説【家族環境がいいと再発率が低い】

統合失調症ってよく聞くけど、どんな症状が出る病気なのかいまいちわからないって看護師も多いはず!
そんなあなたのために、5分で統合失調症の症状や原因、経過、予後について解説します。これを読めば明日からの看護に活かせること間違いなし!

今回はまず統合失調症の症状や原因について解説します。

 

 

看護のお仕事

統合失調症とは

統合失調症とは、幻覚や妄想といった陽性症状と、感情表現が苦手になったり意欲低下したりする陰性症状、記憶職の低下や判断力が低下する認知機能障害(認知症状)が出現する精神疾患です。

 

 

統合失調症の症状とは

統合失調症の症状としては、幻覚や妄想を主とする陽性症状と、感情の平板や意欲低下がみられる陰性症状、記憶力の低下や判断力が低下する認知症状があると解説しました。

これらの陽性症状と陰性症状、認知症状とが複雑に絡み合うことによって、興奮や不安、不眠といった症状が現れます。現実にはありえない幻覚体験で不安感がつのったり、誰かに頭を乗っ取られるような幻聴体験をすることで感情が爆発することで、自分や他人に暴力や暴言をまき散らし興奮したり、時には物を壊すなどの破壊したりする症状が現れます。

また、幻覚や幻聴体験により昼夜問わず左右されて、睡眠がとれなくなり不眠状態に陥っていきます。
統合失調症の症状は、暴言や暴力がある精神疾患と思い込んでいる方もいるかもしれませんが、根底には幻覚・幻聴体験をおこす陽性症状と、感情表現が苦手になったり気持ちが沈み込む陰性症状、記憶力の低下や判断力が低下する認知症状が潜んでいることを忘れてはいけません。
統合失調症と思っていたら別の病気ということもあるため、そのほかにはどのような病気があり、運動障害や麻痺、脳炎症状などがないかしっかり観察を行うことも重要です。

統合失調症はなぜ発症するのか?

統合失調症の発症の原因はいまだに解明されていません。しかし、研究を進められていく、うちにドーパミンの過剰分泌が幻覚・妄想に影響しているのではないかとする「ドーパミン仮説」と、グルタミン酸という神経伝達物質の分泌異常によって陽性症状や陰性症状が引き起こされているのではないかとする「グルタミン酸仮説」の2つの仮説が有力であるとわかってきました。

ドーパミンの過剰が陽性症状の原因とするドーパミン仮説

統合失調症の陽性症状は、ドーパミンの過剰分泌が原因ではないかと言われています。その理由は、以外にも覚せい剤や麻薬が関係しています。
覚せい剤や麻薬を使うと、快感を覚えたり、幻覚や幻聴が出現します。これらの症状は覚せい剤や麻薬に含まれるアンフェタミン、メタンフェタミンが神経伝達物質であるドーパミンを過剰に分泌させているからではないかと考えられています。
幻覚や幻聴といった症状が出ている患者に、ドーパミンの受容体の動きを遮断するドーパミン受容体拮抗薬を使うと、陽性症状が軽くなったり、症状が消えたりします。そのためドーパミンは統合失調症の症状に関係していると考えられています。

陽性・陰性症状の両方に影響する「グルタミン酸仮説」

ルタミン酸という神経伝達物質が統合失調症に関係しているのではないかと言われたのも、麻酔薬の連続しようから統合失調症の陽性症状や陰性症状があらわれることが分かったからです。
麻酔薬として使用されてきたフェンサイクリジンは、グルタミン酸の受容体(NMDA受容体)を遮断する作用があります。グルタミン酸が受容体で受け取られなくなると陽性症状や陰性症状が出現したため「グルタミン酸仮説」が登場しました。「ドーパミン仮説」に比べて研究が盛んになったのは最近です。今後グルタミン酸受容体に働きかけるお薬もどんどん実用化されていくことでしょう。

統合失調症の発症にかかわっている神経伝達物質として、ドーパミンとグルタミン酸が有力であることを解説していきました。
このほかにもGABAや脳由来神経栄養因子なども統合失調症の症状の原因となっているのではないかと言われていますが、今回は解説を割愛します。
今後のドーパミンやグルタミン酸などの神経伝達物質に作用するお薬が開発されて新しい治療が中心になっていくと思います。

陽性症状は幻覚や妄想

統合失調症の陽性症状とは、幻覚や妄想、思考障害が現れる急性期の症状です。陽性症状でも統合失調症でよくみられるのは、現実にはありえないものが見えたり聞こえたりする幻覚・幻聴症状です。また、実際にはありえないことでも信じ込んでしまい修正することができなくなる妄想や思考障害も見られます。「頭の中に直接語り掛けてくる」「誰かに常に監視されている」「世界が終わる」など現実にはありえないことを訴えることが多いのが、陽性症状です。

統合失調症は、暴れたり攻撃的になる疾患と勘違いしていませんか。確かに医師や看護師に暴言や暴力を起こす患者も中にはいますが、それはすべて統合失調症の陽性症状に影響された症状です。

今回は、統合失調症の陽性症状について詳しく解説していきます。これを読めば、統合失調症の患者が興奮して攻撃的になったり、急に暴れたりするのかがわかります。

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統合失調症の陽性症状とは

統合失調症は、暴れたり攻撃的になる疾患と勘違いしていませんか。確かに医師や看護師に暴言や暴力を起こす患者も中にはいますが、それはすべて統合失調症の陽性症状に影響された症状です。

今回は、統合失調症の陽性症状について詳しく解説していきます。これを読めば、統合失調症の患者が興奮して攻撃的になったり、急に暴れたりするのかがわかります。

統合失調症の陽性症状とは

統合失調症の陽性症状とは、幻覚、幻聴、妄想、思考障害といった症状を呈する急性期の症状のことをいいます。統合失調症の代表的な症状の幻覚や妄想も陽性症状です。
注意が必要なのは、幻覚や妄想があるからといって必ずしも統合失調症でないということです。幻覚や妄想が何から出現しているのかを精査することが大切です。幻覚や妄想は、水中毒からの低ナトリウム血症の症状でもありますし、術後のせん妄状態でも出現しますし、双極性障害の患者にも出現するケースがあります。

現実にはありえない体験をする幻覚・幻聴

統合失調症の代表的な症状である幻覚・幻聴とは、「誰かが頭の中に話しかけてくる」「自分のことを話している声が聞こえる」「誰かに監視されている」など実際にはありえない体験のことを指します。
実際にはありえない体験をしているとわかっている場合もありますが、ほとんどの患者は幻覚・幻聴体験を本当に体験していると感じています。そのため、家族や医療スタッフが幻覚・幻聴体験であることを説明しても納得できません。幻覚・幻聴体験は、患者自身を否定する内容が多いです。たとえば、「お前が悪い」「死ね死ね」「噂話が自分の悪口を言っている」などといった具合です。
そのため、幻覚・幻聴体験をしている患者は、幻覚・幻聴体験に左右されて不安になったり、周りへの不満がつのっていきます。その結果、不安や不満が爆発して興奮し、自分や他人を傷つけそうになったり、物を壊したりといった行動を呈します。
また興奮などしなくても、幻聴からの命令でおかしな行動をしたり、突然一人で話はじめたり(独語)、突然笑いだしたり(空笑)といった奇異な行動をとり場合もあります。

事実とは異なる思い込みを修正できない妄想
統合失調症の妄想症状とは、実際にはありえない思考内容を事実と思い込んで修正できない状態を言います。妄想の種類はさまざまで、「自分のことを嫌っている」「みんなが悪口をいっている」と感じる被害妄想、「自分は王家の一族である」と思い込む誇大妄想、誰かに監視されていると感じる注察妄想などです。

  • 被害妄想:あの人は自分のことを嫌い、悪口を言われている
  • 関係妄想:あいつとあいつは裏でつながっている
  • 注察妄想:外を通る車は全部スパイで自分を監視している
  • 誇大妄想:自分は王族である
  • 追跡妄想:誰に追われている

陰性症状は感情表現の減退、意欲低下

統合失調症の陰性症状とは、感情が平板化したり、意欲低下、自閉などが現れる慢性期の症状です。陰性症状でも統合失調症によくみられるのは、喜怒哀楽といった感情表現が苦手になる感情の平板化です。また、何をやろうとする目的意識の希薄化や何にもやる気が起きない意欲低下や、自室にふさぎ込んでしまう症状も特徴的です。うつ病とも似た症状を呈するため誤診されがちな症状とも言えます。

感情の平板化ってよく聞きますけど意味は大丈夫ですか?

平板化とは、変化がなく単調であることやそのようなさまのことを指して使います。

感情の平板化とは、感情に変化がなく単調であることをいうのですが、統合失調症ではそのような感情の揺れ動きがなくなる陰性症状がでてきます。

統合失調症は幻覚や幻聴、まとまりのない会話など華々しい陽性症状が目立ちます。しかし、徐々に感情の表現がうまくできなくなる感情の平板化や何もやる気が起きない意欲低下などの症状がでてくるのです。

今回はそんな統合失調症の陰性症状である感情の平板化や意欲低下について解説していきます。

 

統合失調症の陰性症状とは

統合失調症の陰性症状とは、感情の平板化や意欲低下といった症状のことを言います。また自分の世界に閉じこもってしまい他人との交流を取らなくなる自閉や、会話の内容を理解しにくくなったり抽象的な表現しかできず会話がうまくできなくなったりする思考の貧困化なども特徴的な症状です。

感情の平板化

感情の平板化とは、喜怒哀楽といった人間本来の感情表現が乏しくなる症状です。他人とのコミュニケーションで相槌をうったり、視線を合わせることができなくなったり、他人の気持ちに共感する感情がみられなくなったりといった症状も感情の平板化からくる症状です。

意欲低下

意欲の低下とは、自発的に何かをやろうという意欲ややる気が起きず、仮に何かをやりはじめたとしても長く続けることが難しい状態を言います。身の回りの掃除ができなくなったり、服装がだらしなくなったり汚れたり、お風呂に入ろうという意欲がわかなかったりとさまざまな症状が現れます。

自閉

自閉とは、自分の世界に閉じこもってしまい、他人との交流がとれなくなる状態を言います。一日中お部屋に閉じこもり何をするでもなくぼーっとしたり、グループで何かをするときも一人で孤立したりといった社会性の低下も見られます。

思考の貧困化

思考の貧困化とは、思考能力や認知機能の低下により会話の内容に乏しくなったり、返答できなくなったりする症状です。会話の中でたとえ話や比喩表現や間などの意味を理解できなくなったりするのも思考の貧困化から来る症状です。

 

認知機能障害は記憶力の低下、判断力の低下

統合失調症の認知症状は、物事を覚えたり短期的な記憶力が低下する記憶力の障害、計画や目標を立てたりする判断力の低下、思考がまとまらず集中できない集中力の障害が起きます。
何かしようとしても判断ができずに止まってしまったり、注意力や集中力が低下しているため簡単な作業ができなくなるのはこの症状の影響です。

統合失調症の原因ははっきりわかっていない

統合失調症の原因は遺伝子的な要因がかかわっていることは分かっていますが、実際のところはっきりとした原因は分かっていません。
遺伝的な要因としては、脳内でのドーパミンの過剰分泌が原因として、陽性症状が出現しているのではないかと言われています。この遺伝的要因を持った人が、心理的な要因や環境的な要因によって統合失調症を発症すると考えられ、研究されています。

統合失調症はどのように経過するのか

統合失調症の経過は、前兆期、急性期、消耗期、回復期の4つの段階で経過していきます。「いつもと少し違うな」と感じ始める時期が前兆期、幻覚体験や妄想などの陽性症状が出てくる急性期、身体と脳が疲れ切って休息が必要な消耗期、徐々に社会復帰も見えてくる回復期となっています。
看護師に向けての意見としては、それぞれの時期で必要になる看護も違ってきますので、統合失調症の経過も頭にいれておくことが重要です。

統合失調症って幻覚とか幻聴、妄想とかで興奮したりしているイメージがありませんか?メディアでとりただれる部分が暴れたり興奮してる場面が多いため統合失調症は暴れっぱなしのイメージが定着しているような気がします。しかし、統合失調症の患者でもしっかりと社会復帰をして生活を続けている患者もたくさんいます。
では統合失調症の患者はどのような経過を辿って、社会復帰していっているのか?

今回は、統合失調症の経過については解説していきます

統合失調症の経過は4つの段階(ステージ)

統合失調症の経過は4つの段階(ステージ)
統合失調症の経過は大きく分けると4つの段階に分けることができます。4つの段階とは、初期症状がではじめる前兆期、陽性症状が目立ち始める急性期、身体と脳が休息を求め陰性症状がではじめる消耗期、少しずつ回復し社会復帰を目指せる回復期の4つです。

前兆期は「なんだかいつもと様子が違う」

統合失調症の前兆期には、陽性症状のように幻覚・幻聴体験が軽度に出てきたり、考えを修正できなくなるなど、普段と少し違うといった症状が出てくる時期です。幻覚・幻聴も「気のせいかな」という段階で確信的な症状を呈さないので見逃されがちです。
この時期に早期に医療機関につながることができれば、症状が悪化する前に対応できるため重要な時期と言えます。しかし、やはり「統合失調症ではない」と本人や家族が思いたいため発見が遅れるケースが多いのも事実です。

急性期は幻覚や幻聴、妄想が目立ち始める

統合失調症の急性期には、幻覚・幻聴や妄想を主とする陽性症状が目立ってきます。常に誰かの声が聞こえる、外を歩く人は自分を監視しているなどの症状が現れる時期です。この段階で医療機関につながることが多いです。
脳内では、ドーパミンが過剰分泌されていると考えられていますので、急性期の患者は周りが思っている以上にエネルギーを消費しています。
また、統合失調症の急性期には、幻覚体験や妄想が修正できず、患者本人は自分の体験していることが現実に起こっていることと感じ、自分が病気であることを認識できなく(病識がもてなく)なります。そのため家族や周りの友人から医療機関へ勧めても病識がなく拒否的になることもしばしばです。

消耗期は身体と脳の休息期

統合失調症の消耗期には、脳内でのドーパミン過剰分泌によって身体や脳が疲れ果てた状態で、患者本人は休息が必要な時期です。
感情が表にでなくなったり、意欲が低下したりする陰性症状が出現するのもこの時期です。
睡眠や休息がうまくとれないと急性期に逆戻りするケースも少なくありませんので、この時期にしっかり身体と脳を休息させることが重要となります。

回復期は少しずつ社会復帰を目指す時期

回復期には、ゆっくりと症状も回復していき、意欲低下している状態から徐々に元の生活に戻っていく時期になります。回復期とはいったものの、この時期は数日や数週間という単位でなく、数年単位で回復していく時期です。回復期に休息がうまくとれなかったりストレスがかかると症状が再燃するケースもあります。
周りの人は、患者本人が本人らしく生活できるように環境調整を行い、ストレスを発散できるようにかかわっていくことが重要です。

統合失調症患者の家族の衝撃を理解する

自分の家族が統合失調症などの精神病にかかっているということを知らされて、家族は大きな衝撃を受けます。薄々異変に気付いていたとしても、改めて医師に告知されることはショック以外の何物でもありません。
看護師は、患者の家族が告知のショックを受けていることを理解して関わる必要があります。
人が病気になったとき、衝撃、否認、怒り、取り引き、抑うつという段階を経て、病気の受容に至ると言われています。これは患者本人もそうですが、家族も同じような段階を経て、病気を受容していきます。
家族が告知を受けて、混乱したり、「なぜ自分の家族が?」と疑問に思ったり、今後のことを不安に思ったりすることは当たり前のことです。そしてその過程で、「自分たちのせいで、精神病になったのではないか」と家族が自分自信を責めてしまうことがあります。

看護師が病名告知されたばかりの家族と関わるときに大切なのは、家族が自分たちを責めないように言葉がけすることです。
家族が心のバランスを失い、家庭環境が罪悪感や喪失感などに包まれてしまうと患者の治療の妨げになるからです。
家族が自分たちの否認や怒り、取り引き、抑うつといった受容の過程で生まれる不安や悩みを、家族で抱え込まないで相談できるようにすることがもっとも重要な看護師の役割です。

なぜ、家庭環境をよくしなくてはいけないのか?

統合失調症の患者が陽性症状の幻覚や妄想に左右されて、興奮したりわけがわからなくなっているときには、病院への入院をして陽性症状を落ち着かせます。一昔前ならそのまま長期入院ということも珍しくはなかったのですが、現在は病院から地域へという流れがあります。つまり、入院して症状が落ち着くと、自宅へ帰ってくるのです。
統合失調症の患者にとって、もっとも重要なのは家族環境、家庭環境です。
最近の研究で、家族環境が病院の経過や再発率に大きく影響していることがわかってきています。家族環境が患者にとって、治療にとって良い環境にあれば、再発率を大きく下げることができると報告されています。

薬物治療をしている患者に行った研究報告では、家族が全くいない人の再発率は、約30%であるのに対して、家族環境が良い場合は約21%まで再発率が大きく下がります。一方で家族環境が悪い場合は、約48%が再発するという結果になっています。
統合失調症の再発率
この研究の結果は、悪い家族環境であるならば、家族はいない方がいいという残酷なものとなっているのです。
悪い家族環境とは、どういったものか、想像はつくと思いますが、患者の行動や発言を何でもかんでも否定したり批判したり、患者の身の回りのことを何でもしてしまったり、患者の気持ちを考えずに指導や命令ばかりしたり、といった環境です。家族だからこそ、近いからこそ、言葉は時として暴力にもなることを忘れてはいけません。

あなたは幻覚、妄想といった症状を耳にすると、統合失調症だなと考えていませんか?
統合失調症以外にも、幻覚、妄想といった症状が現れる病気がたくさんあります。統合失調症の診断をするときには必ずこれらの病気を否定して診断していきます。
知らないといつまでも勘違いしたままになってしまいます。ここで今一度確認しておきましょう。

今回は、統合失調症と似た症状が現れる病気を解説していきます。

統合失調症と似た症状が現れる病気とは

統合失調症はドーパミンの過剰分泌が原因ではないかと言われている病気です。ドーパミンの過剰分泌や神経伝達物質の異常が起こると、幻覚や妄想が現れます。神経伝達物質の異常分泌が起こる病気は統合失調症と似た症状を引き起こします。また、脳に何らかのダメージを与える病気も統合失調症のような症状を呈します。以下にまとめた疾患は幻覚や妄想といった陽性症状を引き起こしたり、感情の平板化や意欲低下といった陰性症状を引きこしたりと統合失調症に似た症状が現れる病気です。

  • 薬物による副作用
  • アルコール・薬物離脱症状
  • 術後せん妄
  • てんかん
  • インフルエンザやエイズなどのウイルス性脳炎
  • 脳腫瘍や脳血管障害
  • 多発性硬化症
  • ハンチントン舞踏症

薬物による副作用

お薬の副作用で幻覚や妄想といった症状が現れるケースがあります。お薬は目的とする効果のほかに、副作用として余計な効果が出ることがあります。例えば、ドーパミンなどの神経伝達物質の働きを妨げる作用がある薬物については、脳内でのネットワークが遮断されて幻覚や妄想といった症状を呈することがあります。大量のステロイド剤や抗パーキンソン薬などのお薬での幻覚や妄想の報告があります。
また、麻薬や覚せい剤、危険ドラッグといった違法薬物の使用でも、幻覚・幻聴といった精神症状が現れます。

アルコール・薬物離脱症状

アルコールや薬物への依存症の方が、突然アルコールや薬物を断った場合に、離脱症状として幻覚や幻聴などの症状を呈する場合があります。アルコールや薬物が大量に脳内に影響を与えている状態から突然、アルコールや薬物がなくなるため、脳内での処理が間に合わず、幻覚や焦燥感、幻聴、ささいなことが気になったりといった精神症状が現れます。

術後せん妄

術後のせん妄状態でも、幻覚を主とする精神症状を呈します。ICUなどの隔絶された環境に長時間さらされると人間

てんかん

てんかんには、幻覚や妄想といった陽性症状にくわえて、意識しないのに手や足が勝手に動いたり、意識障害が現れます。幼少期からの病歴や脳波検査で統合失調症を否定することができます。しかしてんかんを持っている患者は、精神疾患を併発している場合も少なからずあります。

インフルエンザやエイズなどのウイルス性脳炎

インフルエンザやエイズなどによるウイルスが脳に障害を与える病気の初期症状は、統合失調症と似た幻覚や興奮といった似た症状が現れます。血液検査や脳波検査、脳髄液検査などの検査で診断することができます。脳炎は進行が早く、後遺症も残る可能性が高いため早い段階で診断することが重要になります。

脳腫瘍や脳血管障害

脳へ直接ダメージを与える脳腫瘍や脳血管障害は、精神症状が現れます。統合失調症と違い、進行が急激であるケースがほとんどですので、統合失調症を否定することはできます。脳腫瘍や脳血管障害は、麻痺があったかなどの問診に加えて、血液検査やCT、MRIなどの検査を併用して、統合失調症と区別をつけることができます。

多発性硬化症、ハンチントン舞踏症

多発性硬化症やハンチントン舞踏症などの疾患も脳が変性するため統合失調症と似た症状を呈するため、誤診されがちな病気です。
多発性硬化症は、脳やせき髄の神経細胞が変性を起こすため、運動障害に加えて精神症状も併発するケースが多いです。
ハンチントン舞踏症は、脳の線条体の神経細胞が変性を起こすため、不随運動や幻覚、妄想といった身体的な症状と精神的な症状を引き起こします。
両者ともに、脳内の細胞の変性を引き起こし、その二次障害として精神症状が出現します。MRIや脳髄液検査、遺伝子診断などで診断することができます。

 

まとめ

統合失調症の症状や原因について簡単にまとめました。統合失調症の症状としては、幻覚や妄想を主とする陽性症状と、感情の平板や意欲低下がみられる陰性症状、記憶力や判断能力が低下する認知症状があります。また、原因は遺伝的な要因が関係していると考えられていますが、はっきりと原因がわかっていません。今後の研究次第では、統合失調症の原因がわかってくるかもしれません。

  • この記事を書いた人

ハチ

副業ブロガー / 現役看護師【経歴】国立大学▶︎公務員(保健師)▶︎縦社会と副業禁止で退職決意▶︎精神科看護師▶︎3サイト運営するが月1万円収益で3年ほど彷徨う▶︎培ったノウハウを駆使してhachiblog立ち上げ●嫁1太郎1姫と暮らす
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