こういった疑問にお答えします。
この記事の内容は下のとおり。
- 精神科看護の『やりがい&面白さ』は『看護力が治療に直結』するという話
- 精神科看護師のやりがいは人それぞれで違う
- 精神科看護師に向いているか、面白いかはなってみないとわからない
この記事を書いている私は、精神科看護師歴4年。
元々は保健師を4年経験してから精神科看護師になっているので、保健師と精神科看護師の比較をしても精神科看護は『面白い』。
4年やっていても精神科看護って答えがわからない。
けれども確実にいえるのはあなたの看護観や看護力がそのまま患者に活かせるということ。
4年目になってようやく精神看護のスタートラインに立ったという感じ。
まだまだ未熟なんでより精神看護の勉強をしていかなきゃって感じですね。
そして、確実に言えるのは、一般科の看護に比べて『あなた個人の看護力がそのまま活かせる』ということ。
『このままの看護でいいのかなぁ?』『もっと自分のちからを活かしたい』と思っている方にはおすすめの科だと言えます。
そこで今回は、精神科看護師である私が現場の生の声を入れつつ、『精神科看護師のやりがい』について解説します。
精神科看護の『やりがい&面白さ』は『看護力が治療に直結』することです
精神科看護の『やりがい&面白さ』は『看護力が治療に直結』することです。
もっというと、あなたの
- 看護観
- 看護力
- アセスメント力
- 知識
がそのまま患者の治療に活かせるということ。
しかし、精神看護では看護師も主体的に患者をよくしていく。
これって精神看護の本質。
具体的には下のとおり。
- あなたの看護力を活かすことで患者が回復する
- 退院後をイメージしつつ長いスパンで関われる
- 精神看護だけじゃなく身体疾患の知識も必要
あなたの看護力を活かすことで患者が回復する
あなたの看護力を活かすことで患者が回復します。
なぜなら、薬物治療や精神療法だけでは良くならないケースがほとんどだから。
具体的には、
統合失調症の陽性症状はよくなったけど病識がない患者へ、病識を持ってもらえるように
- 疾病教育
- 個別での面談
- 家族との面談をして薬物管理をしてもらう
- 訪問看護やデイケアへの通所の調整
- 関係者カンファレンスでの共有
などなど。
このように医師だけじゃなくて看護師が主体的に関われます。
まさに看護師個人の看護力がそのまま仕事に活きてくるんですよね。
退院後をイメージしつつ長いスパンで関われる
退院後の計画を患者や家族と共有しつつ、長いスパンで治療に関われます。
具体的には急性期病棟で最大3ヶ月の入院が可能。これは賛否両論あるところなので詳しくは触れません。
とはいえ、1週間~2週間といった短い期間の一般科に比べると、精神科看護師は急性期といえども長い期間関わることができます。
だからこそ、退院後の生活を調整しつつ、患者や家族と作戦を練れます。
具体的には、
双極性感情障害の患者さん。躁状態でハチャメチャ状態で入院して2週間かけて躁状態を改善。その後下のような退院後の生活をイメージしつつ調整をできます。
- クライシスプランの作成(悪くなる前兆を察知してどう対処するかを考えておく)
- 個別での疾病教育(躁状態の時の思考の傾向、入院歴が数回あるならその傾向の分析を共有)
- 薬剤の理解をしてもらうため薬剤師からの薬剤指導の調整
などなど。
入院~退院までが数ヶ月と長いので、じっくりと受け持ち患者と関わることができますし、多重課題がある患者もチームで対応を検討できます。
受け持ち患者の予後も入院中の看護によって左右されると言っても過言じゃありません。
精神看護だけじゃなく身体疾患の知識も必要
精神看護って身体的な知識は不要と思われがちです。
しかし、精神科看護師といえども身体疾患の知識は不可欠。
なぜなら、糖尿病や心疾患を合併している患者が多いから。
特に精神科特有といえば物質使用障害の患者さん。アルコールや薬物使用障害の患者さん。
具体的には、
アルコール依存症で数回の入退院歴あり。アルコールの影響で肝臓、膵臓がやられていて、糖尿病と全身のかゆみがあり。
低血糖は頻発しており、マロリーワイス症候群の既往もある。心電図上もQT延長がある。
などなど。
けっこう身体的な管理が必要な患者が多いです。
心電図上のQT延長は抗精神病薬を使う際、注意が必要なケースも多いので看護師がすぐに察知してドクターにつなぐことも多いです。
ほんの一部ですが、身体的な症状や訴えを察知してアセスメントする力も必要なんですよね。
精神科看護師のやりがいは人それぞれで違う
『看護力が治療に直結』するからやりがい。というのはあくまで私の例。
精神科看護師のやりがいは人それぞれでちがいます。
例えば、
- 単純に患者とのコミュニケーションの時間が長いことがやりがいに感じる人
- 業務上残業が少なく、給料も担保されているからやりがいを感じる人
- 回復した患者に感謝されて嬉しくて頑張れる人
といった感じですね。人それぞれ感性が違う。
「精神科看護師=コミュニケーションが好き」は成り立たない
よく勘違いされている方がいますが、精神科看護師=コミュニケーションが好きという公式は成立しません。
事実、私の病棟にもコミュニケーションが苦手という看護師はいます。
別にコミュニケーションが好きじゃなくても精神科看護師になってもOKです。
なぜなら、
精神看護って看護師ごとでのカラーの違いも重要
だからです。
例えば、私と話しが合う患者さんもいれば、私とではなくて他の看護師さんとの方が相性がいい患者もいます。
合う合わないは人間なので誰しもあります。
だから結論、コミュニケーションが苦手、得意じゃないと感じている看護さんでも精神科看護師を目指してOKです。
それでも
参考精神科看護師が向いている人の6つの特徴【精神科にいくなら知っておくべきこと】
精神科看護師に向いているか、面白いかはなってみないとわからない
精神科看護師に向いているか、向いていないかで尻込みする人が多いですよね?
結論、精神科看護師が気になるなら「まずやってみる」が大切。
なぜなら精神科看護師の経験はどこでも通用するから。
こんな意見があります。
私精神科で働いたことありますが、今とても役にたっていますよ。機械はいくらでも覚えればできます、でも心に寄り添うことは難しいと思います
できない人がほとんどと思います— もえこう (@moekoumiho) May 5, 2020
寄り添った看護、コミュニケーション能力はバク上がりすることは間違いないので、一般科で
ちなみに一般科から精神科看護師への転職に強い転職サイトは下の通り。
ぶっちゃけ、大手の看護師転職サイトならどこもサポートに差はありません。
大切なのは、あなたと相性がいいアドバイザーと転職活動をすること。
このあたりも踏まえて下の記事にまとめています。参考にどうぞ。